米国債(31日):堅調、年間で3年ぶりの好成績-低インフレ

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31日の米国債相場は堅調。2011年以来で最高 の成績で今年を終えた。米景気は改善し、金融当局は来年の利上げに向 かって順調に進んでいると示唆している一方で、世界経済の成長は減速 し、インフレは抑制されている。

10年債利回りはこの日、約1週間ぶりの低水準をつけた。シカゴ製 造業景況指数の低下と、失業保険申請件数の増加が伝えられた後、利回 りは低い水準を維持した。ここのところの米国債相場は原油安と、それ に伴うインフレ抑制観測に支えられている。連邦公開市場委員会 (FOMC)は10月に債券購入プログラムを終了。10年債利回りはエコ ノミストらの予想に反して、年間で下げた。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「インフレ不在、そして デフレへの懸念が意識されている」と指摘。「世界経済は成長が減速。 これに伴い海外市場の利回りは低下、米国債利回りにも下押し圧力が加 わっているが、相対的に見て米国債になお投資妙味がある」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時現在、10年債利回りは前日比2ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.17%。一時は2.16%と、23日以 来の低水準をつけた。10年債価格(表面利率2.25%、償還期限2024年11 月)は1/8上昇の100 22/32。

ブルームバーグが2014年1月にまとめたアナリスト調査では、10年 債利回りは同年を3.44%で終え、前年末から大きく上昇すると予想され ていた。

薄商い、短縮取引

30年債利回りは前年末とほぼ変わらない2.75%で14年を終了。1月 の調査では4.25%が予想されていた。

米国債最大のディーラー間ブローカー、ICAPを通じた取引高は 午後2時現在で1380億ドル。今年の1日当たり平均は3270億ドルだっ た。

米証券業金融市場協会(SIFMA)の勧告に基づき、この日の米 国債市場は午後2時までの短縮取引。1月1日は休場。

主要7カ国の10年債で比較すると、米国債利回りの上乗せ幅は8年 ぶりの大幅に接近。他の6カ国の平均に対して97bp高い。23日に は2006年11月以来で最大の101bpに達した。

ウニクレディト(ミラノ)のシニア債券ストラテジスト、ルカ・カ ツラーニ氏は「米国債利回りの構図には、他国と相互に及ぼす影響が強 まっていることが反映されている。またリスク回避の傾向は今年、特に 後退しなかった事実、特に年末にかけてはまったく後退していない事実 も見てとれる」と分析。「米金融当局は市場の期待を極めて慎重に管理 している」と続けた。

失業保険申請、シカゴ製造業景況指数

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は29万8000件と、前週の28万1000件(速報値28万件)から1万7000件増 加。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値は29 万件だった。米供給管理協会(ISM)のシカゴ支部であるISMシカ ゴが発表した12月のシカゴ地区製造業景況指数(季節調整済み)は58.3 と、前月の60.8から低下した。同指数は50が製造業活動の拡大と縮小の 境目を示す。

28日終了週のブルームバーグ消費者信頼感指数は42.7と、07年10月 以来の2番目の高さ。

原題:Treasuries in Biggest Advance in Three Years Amid Low Inflation(抜粋)

--取材協力:Daniel Kruger.

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