日本株続落、ギリシャ政局警戒し輸出、金融売り-午後崩れる

更新日時

大納会の30日の東京株式相場は続落。ギリシ ャの政局不透明感から欧州景気、金融市場への悪影響を懸念する売りが 電機や精密機器など輸出関連株、証券や保険など金融株中心に幅広く出 た。年末年始休暇を前に先物への持ち高整理、ヘッジ売り圧力が強まっ た午後に下げが拡大し、主要株価指数はきょうの安値引け。

TOPIXの終値は前日比17.16ポイント(1.2%)安の1407.51、 日経平均株価は279円7銭(1.6%)安の1万7450円77銭。

三井住友アセットマネジメントの平川康彦シニアファンドマネージ ャーは、「日本株はバリュエーションからはフェアバリューにあり、10 -12月決算を見るまで国内要因で上に持ち上げる材料はない」と指摘。 ギリシャ情勢や原油安、ルーブル安など「海外要因を考えると、楽観的 に上値を追いかける状況にはなりにくい」と話していた。

ギリシャのサマラス首相は29日、最後となった3回目の大統領選出 投票で十分な票を集められなかった。憲法の規定で議会は解散、同首相 は30日にアテネでパプリアス大統領と会談し、来年1月25日の総選挙実 施を要請する。ギリシャが2月末までに現在の救済プログラムに替わる 策に合意できなければ、同国の資産を担保として認める欧州中央銀行 (ECB)の特例措置は無効になる。

30日の為替市場では、午後になってユーロが対ドルで約2年超ぶり の安値まで売られた。ユーロ・円は1ユーロ=146円近辺と、22日以来 の円高・ユーロ安水準まであり、ドル・円も1ドル=120円30銭台と、 朝方の同60銭台からはやや円が強含んだ。

「ギリシャが急進左派中心の政権となれば、国際通貨基金 (IMF)やユーロ圏による政策を変えていく無駄なエネルギーが生じ てくる可能性がある」と、大和証券投資戦略部の高橋卓也シニアストラ テジスト。1月の総選挙までは、「世論調査などで一喜一憂する展開が しばらく続くだろう」と言う。

日本株は、大発会の年明け1月5日まで休場となり、この間1日に は12月の中国製造業購買担当者指数(PMI)、2日に12月の米供給管 理協会(ISM)製造業総合景況指数などの発表が予定される。みずほ 投信投資顧問の青木隆シニアファンドマネジャーは、「年末で休みが長 く、休み前のポジション調整が入っている。価格変動リスクを回避する ニーズがある」と指摘。午後は先物に連れ、現物株も下げ足を速めた。

3年連続高

日経平均は2012年、13年と2年連続で大納会が高値となったが、こ としは8日に付けた高値1万7935円に届かなかった。年間パフォーマン スは日経平均が7.1%高、TOPIXは8.1%高。年間での上昇は3年連 続で、03-06年までの4年連続以来の連続上昇となる。

ことしの日本株について、三井住友アセットの平川氏は「為替とと もに歩んだ1年だった。企業の株主還元のアナウンスが多かったことも 株価を上げる要素になっている」と総括。来年に向けては、原油安の効 果が企業収益に効いてくることがプラス要素になる、とみる。

東証1部33業種は精密、証券・商品先物取引、電機、電気・ガス、 化学、保険、医薬品、その他金融、機械、輸送用機器など31業種が下 落。繊維と空運の2業種は高い。東証1部の売買高は16億6698万株、売 買代金は1兆6172億円。値上がり銘柄数は461、値下がりは1261。

売買代金上位ではトヨタ自動車、ソフトバンク、ファーストリテイ リング、東京電力、マツダ、KDDI、日立製作所、ソニー、富士重工 業、野村ホールディングス、オリックスが安い。半面、一部報道をきっ かけに独BFWへの炭素繊維供給観測が広がった東レは上昇。三井住友 建設、ヤマダ電機も堅調だった。

--取材協力:Anna Kitanaka.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE