安倍政権:3.5兆円の経済対策を閣議決定-生活者、中小企業支援が柱

政府は27日の臨時閣議で、緊急経済対策を決 定した。規模は国費で3.5兆円程度。中小企業や生活者、地方支援に重 点を置いており、これによる実質国内総生産(GDP)押し上げ効果を 「概ね0.7%程度」と見込んでいる。財政状況に配慮し、昨年末発表の 経済対策に投じた国費約5.5兆円より縮小した。

安倍晋三首相は同日の日本経済再生本部で、「経済の脆弱な部分に スピード感をもって対応するため、地方への好循環拡大に向けた緊急経 済対策を決定した。個人消費のテコ入れと地域経済の底上げを図り、経 済の好循環を全国津々浦々にまで拡大していきたい」と語った。

政府は経済対策のための補正予算案を来年1月召集の通常国会に提 出する。甘利明経済再生相は臨時閣議後の会見で、財源は新規の赤字国 債発行に頼らず、税収の上振れ分などを充てる考えを示した。

経済対策の文書は、景気の現状について円安による輸入物価上昇や 4月の消費増税の反動減により、低所得者層や子育て世帯等の家計や地 方の中小企業などが影響を受けていると分析。地方自治体が行う消費喚 起・生活支援策を助成する交付金を創設。自治体は「プレミアム付商品 券」の発行支援などに充てることができる。中小企業対策として原材料 高に対応する低利融資制度などを実施する。

住宅建設の低迷を踏まえ、長期固定型住宅ローン「フラット35S」 の金利引き下げ幅を拡大させるほか、環境に配慮した新築・改築にポイ ントを付与する「住宅エコポイント」制度を復活させる。建設分野にお ける外国人の時限的な活用措置も盛り込んだ。

日銀に対しては、「2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現す ることを期待する」と明記。来年度の国・地方の基礎的財政収支(プラ イマリーバランス)赤字については、対GDP比半減目標を「着実に達 成するよう最大限努力する」と記した。

--取材協力:下土井京子、占部絵美.

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