CPI4カ月連続で伸び鈍化、製造工業生産予測はプラス

11月の経済指標は弱めの数字もあったが、夏 ごろを底とした景気の回復基調を確認する形となった。消費者物価指数 は4カ月連続で伸びが鈍化したほか、鉱工業生産は市場のプラス予想に 対し3カ月ぶりのマイナスとなった。一方で12月と来年1月の製造工業 生産予測はプラスだった。

総務省が26日発表した11月の全国コアCPIは前年同月比2.7%上 昇した。プラスは18カ月連続だが、4カ月連続で伸びが鈍化した。前月 は2.9%上昇だった。先行指標とされる東京都区部の12月中旬速報は 同2.3%上昇した。都区部のプラスは20カ月連続。伸び率は前月の2.4% を下回った。

みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは発表後のリ ポートで、「現実の動きは逆方向で、プラス幅は今後さらに縮小する見 通しである。円安が大幅に進んだが、そのことによる物価上昇圧力は、 原油価格急落によって打ち消される形になっている」と指摘。プラス幅 は「15年5月には0.2%以下に縮小すると見込まれる」としている。

経済産業省が発表した11月の鉱工業生産(速報値)は前月比 で0.6%低下と、ブルームバーグ・ニュースによる集計データの予想中 央値0.8%上昇を下回った。製造工業生産予測では12月が3.2%、来年1 月が5.7%の上昇を見込み、経産省の判断も「総じてみれば、生産は一 進一退にある」に据え置かれた。

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは指標発表後のリ ポートで、11月の鉱工業生産がマイナスとなったことについて、「やや サプライズ」としながらも「生産予測調査がかなり強めの数字となって いる。内訳をみても幅広い業種で増産計画。生産は8月を底に回復基調 にある」との見方を示した。

総務省が発表した11月の失業率(季節調整値)は3.5%と前月と同 じだった。厚生労働省が発表した有効求人倍率(季節調整値)は1.12倍 と同0.02ポイント上昇した。改善は2カ月連続。

総務省が発表した2人以上世帯の家計調査によると、1世帯当たり の消費支出(実質)は前年同月比2.5%減の28万271円と、8カ月連続で マイナスとなった。ブルームバーグ・ニュースによる集計データの予想 中央値は3.6%減。

宮前氏は「実質季節調整値では前月比0.4%増と3カ月連続でプラ ス。品目別で見てもプラスが多い。消費は8月ごろを底に回復基調にあ る」との見方を示した。

--取材協力:日高正裕.

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