NY外為(26日):円が下落、対ドルで7年ぶり安値に接近

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ニューヨーク外国為替市場では円がドルに対 し下落、7年ぶり安値に接近した。日本の11月の消費者物価指数の伸び が4カ月連続で鈍化したほか、実質賃金が2009年以降で最大の減少とな ったことに反応した。

円は主要16通貨の大半に対して値下がり。経済指標を受けて、日本 銀行が円押し下げにつながる刺激策の拡大に動くとの観測が強まった。 ユーロは対ドルで下落。今週発表された米国内総生産(GDP)は約10 年ぶりの高い伸びとなった。主要通貨でこの日最も上げたのはブラジ ル・レアル。中央銀行が通貨の下支えを示唆したことが手掛かり。ロシ ア・ルーブルは下落した。

アマースト・ピアポント・セキュリティーズのストラテジスト、ロ バート・シンチ氏は日本の労働者について、「賃金は上昇していない。 インフレには良いインフレと悪いインフレがあり、これは悪いインフレ だ」と指摘。「円は向こう数カ月、1ドル=120-125円で推移するだろ う」と予想した。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前営業日比0.2%安 の1ドル=120円31銭。8日には121円85銭と、07年7月以来の安値を付 けた。対ユーロではこの日0.2%上げて1ユーロ=146円60銭。ドルは対 ユーロで0.3%高の1ユーロ=1.2183ドル。年初来では13%上昇してい る。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は0.1%上昇の1130.61。09年3月以来の高水準で引けた。

日本のCPIと円

日本の11月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除いたコアCPI) は前年比2.7%上昇。前月は2.9%上昇だった。4月からの消費税増税の 影響を除いたベースではコアCPIは0.7%上昇と、前月(0.9%上昇) から伸びが鈍化した。実質賃金は4.3%減となった。

みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「勢い的には ドル買い・ 円売りが強く、120円というのは居心地がそれなりに悪くな いところではないか」と指摘。「引き続き香港や欧州が休みなので、動 意がない」とも述べた。

この日の金融市場は欧州のほか、オーストラリア、香港、インドネ シア、フィリピンなどが祝日のため休場だった。

ドル、ルーブル

ドルは年間ベースで主要31通貨全てに対して上昇。これはデータを 取り始めた1989年以降で初めてとなる。

今年最も下げがきついのはルーブルで39%安。次いでアルゼンチ ン・ペソが24%安、ノルウェー・クローネも19%下げている。

ロシアの外貨準備高は19日までの1週間に157億ドル減少し、6年 ぶりの大幅な落ち込みとなった。そうした中でルーブルは下げを拡大し た。政府と中央銀行は銀行支援と通貨防衛のための施策を打ち出してい る。ルーブルはこの日、2.8%安の1ドル=54.0040ルーブル。

ブラジル中銀のトンビニ総裁は来年、1日当たり5000万-2億ドル の通貨スワップ入札を実施する方針を示している。レアルは1%高の1 ドル=2.6692レアル。

ドルはユーロに対し週間ベースで2週連続高。23日発表された7- 9月(第3四半期)の米実質GDP確定値は前期比年率5%増と、03年 第3四半期以来の高い伸びとなった。

ブルームバーグ相関加重指数によればドルは過去半年間に13%上昇 と、主要10通貨中で最高のパフォーマンスとなっている。一方で円 は5.8%安、ユーロは0.3%高。

原題:Yen Approaches Seven-Year Low as Inflation Slows; Real Climbs(抜粋)

--取材協力:Daisuke Sakai、小宮弘子.

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