11月の1人当たり現金給与総額、前年比1.5%減

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安倍晋三首相は経済界に再三賃上げを要請し ているが、足元の賃金はその要請がまだ浸透していないことを示した。

厚生労働省が26日発表した11月の毎月勤労調査によると、現金給与 総額は前年同月比1.5%減と9カ月ぶりにマイナスに転じた。ブルーム バーグ・ニュースによる集計データの予想中央値は0.4%増。所定内給 与は0.2%増の24万1700円となった一方、所定外給与が0.9%減だった。 特別給与が27%減だったことが響いた。

SMBC日興証券株式調査部は指標発表後のリポートで、「今回は 調査票の締め切りが早かったようであり、実態を正確に反映していない 可能性がある」と述べた。その上で「基本給は6カ月連続で増加してい ることに加え、残業代も今後生産の回復とともに増加に転じていくと期 待される。総じて、賃金情勢は引き続き改善基調にある」との見方を示 した。

安倍首相は25日、都内で開かれた経団連審議員会で「消費再増税に 対応できる強い経済を作らなければいけない。賃上げの流れを来年も再 来年も、そのまた翌年も続けることが大事」と、円安でメリットを受け た企業に対し賃上げや設備投資に配慮するよう求めた。

内閣府が25日に発表した2013年度の国民経済計算確報によると、家 計貯蓄率はマイナス1.3%となった。ほぼ同じ条件で統計を比べられ る1955年度以降で初めてマイナスを記録した。

家計貯蓄は4年連続で前年度から減少しマイナス3兆7000億円とな った。アベノミクスの恩恵で給料や利子・配当が増え可処分所得が増加 したものの、最終消費支出の増加が大きかった。

--取材協力:藤岡 徹.

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