米国生まれの通貨スワップ協定、中国が換骨奪胎-攻勢に活用

テレビや「iPhone(アイフォーン)」 のように通貨スワップ協定も米国生まれだ。中国は経済・地政学的パワ ーをつかさどる手段としてこの協定の換骨奪胎を進めている。

米連邦準備制度は冷戦時代の1962年、金準備の損失に備え防衛する ため西ドイツなど同盟国との通貨スワップ協定の締結を始めた。2007年 には金融危機に対処するためこれを復活させたが、現在は事実上休止状 態となっている。

対照的に世界貿易・金融における人民元の役割拡大を目指す中国人 民銀行(中央銀行)はこの6年間、欧州やアジア、米州の各国・地域と 相次ぎ通貨スワップ協定を結んでいる。

世界中に素早く通貨を割り当てる方法として、数多くの中銀の間で 通貨スワップ協定が締結されている。世界2位の経済大国となった中国 の手法で異なるのは、それが防衛のためではなく攻勢の手段として使わ れていることだ。

イングランド銀行(英中銀)で働いた経歴があり、スワップ協定の 研究をしている英カス・ビジネス・スクールの上級客員研究員、ウィリ アム・アレン氏は同協定について「08年には極めて重要な役割を果たし た。米連邦準備制度が当時行動したように動かなかったら世界的なリセ ッション(景気後退)はもっと深刻だっただろう。中国の目的は危機管 理ではなく、国際貿易における人民元の利用を促すことだ」と述べた。

原題:Fed Crisis Program Becomes China’s $500 Billion Influence Tool(抜粋)

--取材協力:Ye Xie、Jasmine Zhao.

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