バンカーのボーナス救った弁護士、ホームレス法的支援に一転

ビクター・エチョドゥ氏はアフリカやアジア に貨物機を飛ばすパイロットだった。62歳になった今、クリスマスをホ ームレスの保護施設で過ごす。ウガンダ人の同氏は新しい家に入居する ために在留資格を証明する必要があるが、パスポートをなくしてしまっ たためにそれができない。

同氏が滞在しているシェルター・フロム・ザ・ストームはホームレ スの人が法的アドバイスを受けられる数少ない施設の一つだ。ロンドン の法律事務所の弁護士らがボランティアとして活動し月に2回、無料の 法律クリニックを開いて子供の親権や離婚、住宅、社会保障給付を受け る方法などについてアドバイスしている。

この活動を運営しているのは法廷弁護士のアンドルー・ホッチハウ ザー氏だ。同氏は元ドレスナー・クラインオートのバンカー104人のた めに身売り先のコメルツ銀行から約5000万ユーロ(約73億4800万円)相 当のボーナスを勝ち取ったことで知られる。

「思いつく限りで、バンカーのボーナスとは最もかけ離れた活動 だ」とホッチハウザー氏(59)は法律クリニックのボランティアについ て話す。クリニックは2月から活動しており、同氏は現在、世界最大規 模の法律事務所であるリンクレーターズに協力を打診しているという。

ホッチハウザー氏は2012年ごろに料理評論家のA・A・ジル氏がサ ンデー・タイムズで書いていた記事でシェルター・フロム・ザ・ストー ムについて知った。料理はできないと断った上で設立者で最高経営責任 者(CEO)のシーラ・スコット氏に協力を申し出、台所以外の場所か ら支援する方法を見つけたという。

エチョドゥ氏は英国に40年間住んでいるがこれを証明できないため に生活保護を打ち切られ、住んでいた家から1年前に立ち退かされた。 法的アドバイスを受けたおかげで近く新しいアパートに入居できると期 待している。早くに助言を受けられれば立ち退かされることはなかった だろうと考える同氏は「私に知識があればこんなことは起こらなかっ た」と話した。

原題:Banker Bonus Lawyer Who Can’t Cook Helps Homeless at Christmas(抜粋)

--取材協力:Eddie Buckle.

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