ドイツ銀がジャンク債トレーダー採用、人間がまだ必要な分野

ジャンク債市場では、米国債市場ほどトレー ディングの自動化が進んでいない。従って、投資妙味の大きいジャンク 債市場で銀行が重要プレーヤーであり続けるためには、人間のトレーダ ーで構成するチームが依然必要だ。

ドイツ銀行では何人かの退社後、1年をかけて米国チームの再建を 進めてきた。最新メンバーのマーク・ドリア氏は米シティグループから 移籍し、来年1月にドイツ銀に加わる予定だ。同氏を加え、ドイツ銀の ニューヨークの高利回り債トレーダーは6人になる。2014年には少なく とも3人が加わった。広報担当のアマンダ・ウィリアムズ氏が述べた。

銀行は新規制に対応してバランスシートを圧縮する一方で、必要資 本額の大きい事業も維持したい考えだ。投機的格付けの債券などを含む こうした市場は、混乱時に特に妙味が大きい。

ジャンク債市場の原油との関連性が今までになく高くなっているこ とと、高利回り債の発行体であるエネルギー企業の存続が危ぶまれるこ とを踏まえると、来年のジャンク債相場は大きな変動が続く公算だ。今 年のジャンク債相場は全体で1.9%の上昇にとどまった。2013年までの 5年は米金融当局の異例の緩和策を背景に、平均で年18.6%の上昇とな っていた。

米当局は来年の利上げ開始に言及しており、これもボラティリティ を高める要因だ。

価格変動は歓迎

価格の変動はトレーディングでの収益につながる。ドイツ銀が個別 銘柄のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)取引など債券トレ ーディングの一部分野を縮小する一方で、高利回り債トレーディング部 門を拡大しているのはこのためだ。

同部門では高利回り債トレーディングを統括していたレイ・コスタ 氏らが退社し、現在はティム・フィッシャー氏が高利回りクレジットト レーディングの北米責任者となっている。

ドイツ銀は今年、ジャンク債トレーダーとしてクレディ・スイス・ グループからニック・ブライス氏、ゴールドマン・サックス・グループ からブランドン・ロジジアン氏、バークレイズからカイル・ワン氏も採 用した。

ジャンク債ビジネスが今も魅力的なのは、流動性が低い債券の取引 が依然として電話など、トレーダー間のつながりを通して行われること が多いからだ。これに対し、米国債市場では来年末までに取引の60%が 電子的に行われるようになると、調査会社タブ・グループは見積もって いる。

ここ半年の動向が先触れであるならば、2015年は変動の大きい年に なる。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれ ば、投機的格付けの米社債利回りは7.1%と、6月時点の5.7%から上昇 している。

ウォール街の金融機関はこの先のさらなる波乱に備えている。そし てジャンク債市場は少なくとも今のところ、ボラティリティへの備えが トレーダーの採用増につながる分野だ。

原題:Junk Bond Traders’ Hiring by Deutsche Bank Shows Need for Humans(抜粋)

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