NY外為:ドルが5年ぶり高値、米GDPの伸びで

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ニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。 主要通貨に対するドルの動きを示す指数は5年ぶり高水準を付けた。米 国内総生産(GDP)が約10年ぶりの高い伸びとなり、金融当局による 利上げの根拠を示す形となった。

ドルは対円では5営業日続伸。11月の米個人消費は市場予想を上回 る伸びとなった。ブルームバーグがまとめたフェデラルファンド (FF)金利先物の動向によれば、2015年9月までに利上げが始まる確 率は68%となっている。ブラジル・レアルをはじめ新興国通貨は下落。 米金融緩和政策が終わりに近づいていることが手掛かり。ユーロは2年 ぶり安値に下落。ギリシャが解散・総選挙に向かっているとの見方が背 景にある。

BNPパリバのディレクター、マサフミ・タカダ氏(ニューヨーク 在勤)は「主な材料はGDPだ」と指摘。「2015年は引き続きドルの年 になると考えられる。よって市場参加者は対円でのドル・ロング、そし てユーロ・ショートのポジションを建て始めた」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.5%高の1133.13。 終値ベースで09年3月以来の高水準となった。

ドルは対円で0.5%高の1ドル=120円69銭。ここまで5営業日続伸 と、11月20日以来で最長の連続高。対ユーロでは0.5%上げて1ユーロ =1.2172ドル。一時1.2165ドルと、12年8月以来の高値を付けた。ユー ロは対円でほぼ変わらずの1ユーロ=146円90銭。

ルーブルは3日続伸

レアルは1.1%安の1ドル=2.6948レアル。ブルームバーグの新興 国通貨指数は0.4%下げて81.6733。低下は5営業日ぶり。16日に は80.3831と、02年以来の低水準を付けた。

ロシア・ルーブルは3営業日続伸。政府が輸出企業に外貨売りを命 じたことを手掛かりに上昇した。ルーブルは2.3%高の1ドル=54.5035 ルーブル。16日には80.10ルーブルと、過去最安値を付けていた。

ルーブルは月間では対ドルで9.6%安と、主要31通貨中で最大の値 下がり。このほか今月はノルウェー・クローネとメキシコ・ペソが6% 近く下げている。

主要通貨で今月唯一ドルに対して上げているのは韓国ウォン で、0.5%高となっている。

ギリシャ議会で23日に行われた大統領を選出するための2回目の投 票で、サマラス首相が擁立した候補、スタブロス・ディマス元欧州委員 への賛成票は承認に必要な数に届かなかった。29日に3回目の投票が行 われるが、この投票でも大統領が決まらない場合は議会が解散され、早 期選挙につながる。

米GDP、個人消費

米商務省がこの日発表した7-9月(第3四半期)の米実質GDP (季節調整済み、年率) 確定値は前期比年率5%増と、改定値の3.9% 増から上方修正され、2003年第3四半期以来で最高だった。ブルームバ ーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は4.3%の増加。

また11月の個人消費支出(PCE)は前月比0.6%増加した。ブル ームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.5%増だった。前 月は0.3%増(速報値0.2%増)に修正された。個人所得は0.4%増加 と、6月以来の大幅な伸びを示した。

プルデンシャル・ファイナンシャルの市場ストラテジスト、クイン シー・クロスビー氏は「これは最終的にはドルにプラスだ」とし、「こ れらの数字は実体経済の回復に合致する。メーンストリート(一般社 会)で感じられるような回復だ」と述べた。

原題:Dollar Rises to 5-Year High on Economic Growth; Real Declines(抜粋)

--取材協力:Rishaad Salamat、Ron Harui、Mariko Ishikawa、Lucy Meakin.

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