ドラギ氏に残された1カ月-QE信認には合意形成が不可欠

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、 ECBを危険にさらすことはないと周囲を納得させ、量的緩和(QE) に関する合意を形成するための時間は、あと1カ月しかない。

ECB当局者は来年1月22日の定例理事会で国債購入を検討する準 備を進めており、ドラギ総裁はできるだけ多くの政策担当者と世論を味 方に付けようと努力している。事情に詳しい複数の関係者によれば、信 用リスクの少なくとも一部について各国中銀による責任の分担を求める 妥協案が検討されているという。

インフレの回復を目指すQEパッケージが、実際には怠慢な政府を 救済するためにECBがジャンク資産を高値で抱え込むことにつながる と批判する声が上がっており、これに反論することがドラギ総裁の今後 1カ月の主な任務となる。

ドラギ氏は、ドイツ連邦銀行のバイトマン総裁に代表される声高な 反対者を説得することは決してないかもしれないが、疑念を持つ人々の 不安に対処するプログラムを準備し、自らの立場を強化することが可能 だ。

ウニクレディトのエコノミスト、マルコ・バリ氏は「ソブリン債 QEの場合、全ての人を満足させるために不可能な企てを行うことが難 しくなるだろう。しかし、彼らは小国の一部を仲間に引き入れて可能な 限り合意を形成し、何とかそれを実現しようと努力している。ソブリン 債QEプログラムの信認にとって、意見の相違をできる限り減らすこと が重要になろう」と指摘する。

ドイツ連銀のバイトマン総裁は、原油安が景気に「ミニ刺激効果」 を提供すると主張しており、国債購入が合法かどうかという問題を別に しても、現時点で追加的な行動は必要ないという立場だ。これに対し て、原油価格の下落がインフレ期待に影響を与え、ユーロ圏をデフレス パイラルに追いやるリスクがあると考えるドラギ総裁は、同じ原油安を 懸念要因と受け止めている。

原題:Draghi Starts Squaring QE Circle in Month of Persuasion for ECB(抜粋)

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