甘利再生相:法人実効税率下げは2.5%程度、実質賃金プラスに

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甘利明経済再生相は19日夜、ブルームバーグ が都内で主催したセミナーで、アベノミクスによる経済の好循環を加速 させるため、2015年度の法人実効税率を2.5%前後引き下げて企業活動 を後押しする一方で、物価上昇の影響を差し引いた実質賃金も来年はプ ラスにすることを目指す考えを明らかにした。

甘利再生相は15年度の法人実効税率の引き下げ幅について「報道 で2.4%とか2.5%という数字が出ているが、当たらずとも遠からずとい うところだ」と述べた上で、「年数をできるだけ短くインパクトのある ものにしたい」との方針を示した。

財源については外形標準課税の導入や租税特別措置の見直しによっ て恒久財源を確保するほか、「アベノミクスによる税収の上振れの一部 でも盛り込んでいきたい」と重ねて強調。さらに、「減税が先行するよ うな法人税改革をしていきたい」と語った。

現行の法人実効税率は35.64%(東京都)。政府は「骨太の方 針2014」で来年度から数年で20%台にまで引き下げると明記した。政 府・与党は月末に取りまとめる予定の来年度税制改正大綱に盛り込む方 向で詳細の調整を進めている。日本経済新聞は16日付の電子版で政府・ 与党は2.5%程度引き下げの調整に入ったと報じた。

再生相はセミナー後、記者団に対し2.4%から2.5%の引き下げ幅に ついて「確定していないが、そいういう議論が政府内で行われている」 と説明。2.5%引き下げた場合のインパクトは「そこそこの数字だ」と 語った。「数年」の定義については「基本的には5年基軸ではないか。 財政状況を踏まえると2年、3年は厳しい」と述べた。

賃金については、物価上昇分と消費増税分を差し引いた実質賃金を 来年は「プラスにしていくことが目標になる」と述べた。

再生相は「今年4月の3%の引き上げで消費税分2%が物価に跳ね 返って賃上げ率を上回り、個人消費を押し下げる重しになっている」と 指摘。来年10月に予定されていた消費再増税の先送りについて「実質賃 金がプラスになるシナリオに時間的余裕がなくなり、個人消費を再び押 し下げ、デフレ脱却が危うくなると判断した」と語った。

--取材協力:氏兼敬子.

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