米国債:3日ぶり反発、利回り上昇で投資妙味-10年債2.16%

更新日時

米国債相場は3日ぶり反発。来年の利上げに 向けた米金融当局の姿勢を受けて利回りが約1週間ぶりの高水準に上昇 したため、投資家を引き付けた。

米10年債と他の主要7カ国(G7)国債の利回り格差はここ約8年 での最大付近。サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、連邦公開 市場委員会(FOMC)の声明で使われた「辛抱強くなれる」との表現 は、利上げまでの「橋渡し」を意味すると述べた。米財務省は来週、変 動利付債も含め総額1040億ドル規模の国債入札を実施する。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当マネジングディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「押 し目買いの動きがやや見られる」と指摘。「極めて強い確信を持ってい る参加者はいない。FOMCは政策についてデータ次第になるとの姿勢 を続けており、行動についていかなる類の計画も立てていない」と述べ た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨ ーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の2.16%。同年債(表面利 率2.25%、2024年11月償還)価格は13/32上げて100 25/32。この2日間 での利回りの上げ幅は最大17bpと、13年7月以降で最大。

ネットショート

米商品先物取引委員会(CFTC)の統計によれば、ヘッジファン ドなど大口投機家による10年債先物の下落を見込んだポジションは約4 年ぶりの高水準に増えた。10年債の売り越し(ネットショート)は16日 時点で25万8250枚。前週は20万1335枚だった。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大手のICAPを通じた米 国債取引高は2585億ドルに減少した。これは11月28日以降で最少。前日 は3950億ドルに達していた。年初来の平均は3330億ドル。

米10年債利回りと他のG7諸国の国債利回り平均との格差は92bp と、07年以降の最大付近。

「辛抱強く」

FOMCは17日発表の声明で、事実上のゼロ金利政策維持に関する 「相当な期間」という文言の入ったガイダンスを変更し、初回利上げま で「辛抱強くなれる」との姿勢を表明した。

サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁はブルームバーグラジオ とのインタビューで、表現の変化は「金融政策の正常化に近づいている 現在、自然な展開だ」と発言。「政策正常化を検討する時期に近づいて おり、これは橋渡しだと考えられる」と続けた。

フェデラルファンド(FF)金利先物の動向によれば、2015年9月 までに利上げが始まる確率は64%と、16日時点の53%から上昇した。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「利上げは経済の動向次第だ」と し、「『辛抱強く』とは恐らく、『相当な期間』と同じ意味だろう」と 続けた。

米国債市場の価格ボラティリティ(10日間ベース)を測る指数 は5.23と、13年8月以来の水準に上昇。前日は5.19だった。過去12カ月 間の平均は3.14。

ブルームバーグ米国債指数の年初来リターンは前日までにプラ ス5.8%と、11年以降で最大となっている。

米財務省は来週22日に2年債(発行額270億ドル)、23日に5年債 (同350億ドル)、24日に7年債(同290億ドル)の入札を実施する。23 日には2年物変動利付債(同130億ドル)の入札も行う。

原題:Treasuries Break Post-Fed Slide as Higher Yields Lure Investors(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE