米国債:10年債利回り、2日間では1年5カ月で最大の上げ

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米国債相場は下落。米連邦準備制度理事会 (FRB)のイエレン議長が前日、ゼロ金利解除に向けた辛抱強いアプ ローチの先に来年半ばまでの利上げを示唆したことが手掛かり。10年債 利回りは2日間の上げとしては1年5カ月で最大となった。

30年債利回りは1週間ぶり高水準を付けた。イエレン議長は記者会 見で、「少なくとも次の2会合」での利上げはないと説明。期間が長め の国債を中心に下げたことから、2年債と30年債の利回り格差は6営業 日ぶりに拡大。株式相場はこの日、2年ぶりの大幅高となった。米財務 省が実施した5年物インフレ連動債(TIPS)入札では最高落札利回 りが2010年4月以降で最高となった。

FTNファイナンシャルのジム・ボーゲル氏は「リスク資産が大き く戻している」と指摘。「市場の注目は金融政策のみだ。10年債と30年 債の利回りが上げているのはそのためだ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、ニューヨ ーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.21%。同年債(表面利 率2.25%、2024年11月償還)価格は20/32下げて100 3/8。過去2日間の 利回りの上昇幅は最大17bpで、これは13年7月以降で最大。

30年債利回りは9bp上昇の2.82%と、11日以来の高い水準。2年 債は1bp上げて0.63%。

株、原油

米国株式市場ではS&P500種株価指数が2.4%高。この2日間で は4.5%高と、11年11月以降で最大の上げとなった。

ニューヨーク原油先物相場は2.36ドル安の1バレル=54.11ドルで 終了。終値ベースで09年5月以来の安値となった。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トーマス・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は 原油価格の下落について、「大きな懸念材料の一つだったが、今は安定 している」と述べた。

経済指標

米労働省の発表によると先週の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は前週から6000件減少して28万9000件となった。11月初め以降、最 も低い水準。

また米フィラデルフィア連銀が発表した12月の同地区製造業景況指 数は24.5と、前月の40.8から低下した。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想の中央値は26だった。同指数はゼロが拡大と縮 小の境目を示す。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「経済指標が悪化しない状況 が続けば、利上げ開始の可能性があると考える根拠が生まれる」と述べ た。

ブルームバーグ米国債指数によると、米国債全体の月初来リターン は0.2%。年初来では前日までに6.3%となっている。昨年のリターンは マイナス3.4%だった。

前日発表された11月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.3% 低下と、低下率は08年12月以来で最大だった。原油相場は年初来で45% 下げており、このままいけば年間では08年以来の大幅安となる。

原題:Treasuries Suffer Biggest Two-Day Selloff in 17 Months After Fed(抜粋)

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