TOPIX3日続落、ロシア警戒しJTなど安い-鉱業は上げ

更新日時

17日の東京株式相場は、TOPIXが3日続 落。ロシアの通貨急落など海外金融市場をめぐる混乱が続き、大型株中 心にリスク回避の売りに押された。ロシア経済と関連の深いJTが急落 し、トヨタ自動車や花王なども指数の押し下げ寄与度上位。半面、国際 原油市況が下げ止まり、鉱業や石油株は見直された。

TOPIXの終値は前日比1.36ポイント(0.1%)安の1352.01。一 方、日経平均株価は64円41銭(0.4%)高の1万6819円73銭と3日ぶり に反発。東証1部の規模別指数は、大型株指数が0.2%安と下げた半 面、中型株と小型株指数はプラス圏で終えた。

新光投信の浅谷智運用調査部長は、「商品市況発で新興国の金融危 機も見えてきた中では、慎重にならざるを得ない」と指摘。ただ、来期 企業業績の増益が見込める中、「現在の株価は打診買いをして良い水 準。国内機関投資家は上昇局面で利益を確定していたため、待機資金が 買いチャンスをうかがっている」とも話していた。

中央銀行による緊急の大幅利上げも効かず、ロシアの通貨ルーブル は16日に一時19%安の1ドル=80ルーブル台まで急落。ロシア国債を保 証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッド は2009年以来の高水準に達し、ドル建てのRTS株価指数は08年以来の 大幅下落と同国市場にパニックが広がった。

前日の米国株は続落、米国株安に備えた保険料の指標であるシカ ゴ・オプション取引所のボラティリティ指数(VIX)が15%上昇する など、投資家のリスク回避姿勢は収まらなかった。

また、17日の米国市場では前日に続き連邦公開市場委員会 (FOMC)が開かれ、連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長 が会見する。「相当な期間」という文言を残すかどうかが市場参加者の 間で注目材料だ。三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケットストラテジス トは、「世界が混乱状態になっているのに、米国が利上げモードになる と、余計にストレスがかかってくる」と会合結果を注視する姿勢を示し た。

下げ一巡感も、原油安メリット業種も堅調

もっとも、東証1部の上昇と下落銘柄数がほぼ半々と、下値を積極 的に売る動きは沈静化。前日のニューヨーク原油先物は1バレル =55.93ドルと5日ぶりに小反発、ロシア経済相が通貨統制を検討して いないと表明した後にルーブルがやや持ち直した点も警戒心理を和らげ る一因だった。

このほか、きょうのドル・円相場は一時1ドル=117円と前日の海 外市場で付けた1ドル=115円台に対し円高の勢いが一服し、チャート やテクニカル分析上の下げ一巡感もあった。日経平均は、10月の日中安 値から12月高値までの上げ幅に対し、フィボナッチで言う38.2%押し水 準の1万6693円を一時割れたほか、ボリンジャーバンドはバンド下限に 達した。丸三証券の服部誠執行役員は、「波乱の根源であった原油価格 がきのうはチャート上の下ひげを付けた」とし、日経平均も「テクニカ ル上の下値の節目に達するなど値幅調整が進んだ」とみている。

東証1部33業種はJT急落の影響で食料品が下落率トップ、空運や 陸運、化学、不動産、医薬品、その他金融、輸送用機器など14業種が安 い。鉱業やパルプ・紙、石油・石炭製品、ゴム製品、鉄鋼、ガラス・土 石製品、倉庫・運輸、精密機器、電気・ガスなど19業種は上昇。鉱業な ど資源関連に加え、紙パや電力など直近進んだ原油安のメリットを受け るセクターが相対的に堅調だった。

売買代金上位ではJTのほかトヨタ自動車、三菱UFJフィナンシ ャル・グループ、NTTドコモ、JR東海、花王、富士フイルムホール ディングス、TDK、日本航空、いすゞ自動車が下落。半面、マーベラ ス、富士重工業、ソニー、KDDI、スカイマーク、エーザイ、国際石 油開発帝石、中外製薬は高い。東証1部の売買高は24億3085万株、売買 代金は2兆6034億円。値上がり銘柄数は842、値下がりは849。

--取材協力:Anna Kitanaka.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE