石油ブーム崩壊に慣れっこの米ベテラン採掘業者、準備始める

オートリー・スティーブンス氏は、石油ブー ムが崩壊する様子や感覚を知っている。だから、準備を始めている。

米テキサス州西部のパーミアン盆地で原油採掘に携わるスティーブ ンス氏(76)は石油業界で働く52年の間にこのようなサイクルを4回切 り抜けてきた。この地域は依然として米国有数の原油埋蔵地だ。6月以 降の原油下落はまだスティーブンス氏をパニックに陥れてはいないが、 同氏は価格が近い将来、さらに下落する兆しがあることを認識してい る。

度重なるブーム崩壊を切り抜けてきたこの地域の多くのベテラン採 掘業者同様に、スティーブンス氏も嵐が近づいているかのような口ぶり でブーム崩壊に備える心境を話す。多くの人々が富を築き、失ってきた テキサス州ミッドランドとオデッサでは石油業界の盛衰は大恐慌の時代 からよくある出来事だ。メキシコ湾に襲来するハリケーンに住民らが備 えるように、この地域の文化の一つとなっている。

エンデバー・エナジー・リソーシズの創業者であるスティーブンス 氏はミッドランドにあるオフィスから電話インタビューに応じ「われわ れは身を潜め、生き残りに向けた態勢を取るだろう。価格が回復するま で生き延びようというのがわれわれの合言葉だ」と語る。

この地域の北方約2100キロメートルのノースダコタ州で採掘する新 興の石油業者らの状況は、テキサス州とはかなり異なる。同州バッケン シェール層の原油生産は2008年には日量20万バレルだったが現在は同 約120万バレルに増加。この地域の業者は身構える必要はないと考えて おり、威勢が良い。

初期の兆候は、石油業界のベテランたちの悲観的な見方が的確であ ることを示している。原油下落に対処する入念な戦略を立てている主要 生産会社は投資計画を数十億ドル削減し、両地域で従業員削減やリグ (掘削装置)数を減らす可能性を示唆している。一部は既に掘削を縮小 し、生産効率が高いか関連業者とのコストをめぐる交渉が可能な油田へ と投資を移行させ始めている。

原題:Oil-Bust Vets Brace for Storm Unseen by Shale-Boom Neophytes (1)(抜粋)

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