米国債:軟調、5年債続落-利上げ時期見極めへFOMC注目

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米国債市場では5年債相場が続落。利上げに 向けた金融政策のスタンスがどうなるのか、市場の関心は今週の連邦公 開市場委員会(FOMC)に向けられている。

10年債利回りは1年半年ぶりの低水準から上昇。市場ではFOMC が声明に「相当な期間」という文言を残すかどうか注目されている。こ の日発表された11月の米鉱工業生産指数は2010年5月以来で最大の伸び となった。アラブ首長国連邦(UAE)から石油輸出国機構 (OPEC)が減産に踏み切る可能性を打ち消す発言が出たことを受け て、原油価格は大幅続落している。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トーマス・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は 「文言がどのように変わるのかが焦点だ」と指摘。「FOMCはデータ 次第だと言っているので、おそらくはその線を強調してくるだろう」と 続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、5年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇の1.57%。同年債(表面利率1.5%、2019年11月償還) 価格は9/32下げて99 21/32。10年債利回りは4bp高い2.12%。30年債 利回りは1bp上昇して2.75%。

米財務省が公表した国際資本フローに関する月次統計によると、中 国の米国債保有残高は10月に前月比136億ドル減少し、1兆2500億ド ル。1年8カ月ぶりの低水準となった。

利上げプロセス、5月か6月に開始か

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券ト レーディング担当シニアバイスプレジデント、マイケル・フランゼーセ 氏はFOMC声明について、「相当な期間という表現は残しておいて、 この先数回の会合で削除する可能性があると示唆するかもしれない。つ まり5月か6月に利上げプロセスが始まるということになる」と述べ た。

FOMCはイエレン議長の下で16日から2日間の日程で定例会合を 開く。FOMCが最後に政策金利を引き上げたのは2006年。

ブルームバーグがまとめたデータによると、来年9月のFOMCま でにフェデラルファンド(FF)金利誘導目標が引き上げられる確率 を58%として先物市場は織り込んでいる。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「この原油安が経済、そしてFOMCに何を 意味するのか、そしてFOMCがそれに言及するかどうかが最大の焦点 だ」と述べた。

鉱工業生産、製造業生産指数

11月の鉱工業生産指数が2010年5月以来で最大の伸びとなったこと も、製造業の活況が成長を促す兆候として受け止められ、米国債に売り を出す材料となった。

米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した11月の鉱工業生産指数 (製造業、鉱業、公益事業の生産を対象、季節調整値)は前月比1.3% 上昇した。前月は0.1%上昇(速報値0.1%低下)に修正された。鉱工業 生産全体の75%を占める製造業の生産指数は1.1%上昇と、 9カ月ぶり の大幅な伸び。公益事業の生産指数はほぼ8年ぶりの大幅な伸びとなっ た。

原題:Treasuries Decline Before Fed Meets to Review Rate-Timing Stance(抜粋)

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