中国の景気減速深まる、11月工業生産が予想届かず-中銀に圧力

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中国経済は11月に減速した。需要が弱まる中 で実施された工場閉鎖によって停滞感が深まり、中国人民銀行(中央銀 行)に追加刺激策を求める圧力が強まっている。

ブルームバーグが暫定集計した月次国内総生産(GDP)データに よると、11月の成長率は前年同月比6.78%と、10月の6.91%を下回り、 4カ月連続で7%を割り込んだ。国家統計局が12日発表した11月の工業 生産は前年同月比7.2%増。小売売上高は同11.7%増。1-11月の都市 部固定資産投資は前年同期比15.8%増となった。

中国政府はアジア太平洋経済協力会議(APEC)関連会合に合わ せ、大気汚染対策で北京と周辺地域の工場を閉鎖した。人民銀は先月利 下げするなど金融緩和を模索しており、経済全体のファイナンス規模は 回復している。

ビルバオ・ ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)のアジア 担当主席エコノミスト、レ・シア氏は「融資加速が目先の成長に一役買 う可能性がある」と述べた上で、「銀行は融資向けに一段の資金が必要 となるため、これが当局に流動性供給のための預金準備率引き下げを促 すかもしれない」と続けた。

人民銀がこの日発表した11月の経済全体のファイナンス規模は1 兆1500億元(約22兆円)と、10月の6627億元を上回った。ブルームバー グがまとめたアナリストの予想中央値は8950億元だった。11月の新規人 民元建て融資は8527億元。予想中央値は6550億元、10月は5483億元だっ た。

11月のマネーサプライ(通貨供給量)M2は前年同月比12.3%増。 市場調査では12.5%増と見込まれていた。

工業生産

11月の工業生産は10月(7.7%増)に比べて伸びが鈍化した。一 方、小売売上高は市場予想(11.5%増)を上回り、10月(11.5%増)よ りも伸びが加速。1-11月の都市部固定資産投資は市場予想と一致。1 -10月(15.9%増)からは伸びが鈍った。1-11月の建築着工面積や住 宅販売額は前年同期比で減少し、住宅市場の減速感を浮き彫りにした。

UBSグループの中国担当チーフエコノミスト、汪涛氏(香港在 勤)は「より心配なのは不動産販売だ。不動産低迷が来年の経済成長に とって引き続き最大のリスクだ。当社は一段の政策緩和と景気支援策が 講じられると予想している」と述べた。

原題:China’s Slowdown Deepens as Factory Output Growth Wanes: Economy(抜粋)

--取材協力:Ailing Tan.

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