米国債:続伸、原油・株安やギリシャ混乱で逃避需要強まる

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米国債相場は続伸。利回りは7週間 ぶりの低水準となった。世界的な株安が3日目に入り、原油相場が大幅 安となる中、安全な逃避先としての米国債の魅力が高まった。

利回りが約1年ぶりの低水準にあるものの、10年債入札(発行 額210億ドル)では需要が2013年3月以来の高水準となった。米金融当 局が引き締め手段を試す中、市場に証券が過剰にあるため、財務省短期 証券(TB)1年物のレートは年末トレンドに反して上昇し、11年以来 の高水準を付けた。

ノバスコシア銀行の金利ストラテジスト、ガイ・ヘーゼルマン氏は 「さまざまな出来事が重なり、リスク資産にかなりの圧力を加えてお り、一時的な資金の逃避先として米国債の需要が高まっている」と指摘 した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下の2.83%。同年債(表面利率3%、2044年11月償還)価 格は103 11/32。

S&P500種株価指数は午後に入って下げ足を速め、1.6%安で終 了。ニューヨーク原油先物相場は4.5%下げて1バレル=60.94ドル と、2009年7月以来の安値で終えた。

TBレート

5年債利回りは6bp低下の1.56%。1年物TBレートは2011年6 月以来の高水準となる0.229%を付けた。

10年債入札の最高落札利回りは2.214%。入札直前の市場予想 は2.211%だった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.97倍。

クレディ・スイスの金利ストラテジスト、アイラ・ジャージー氏は 「相場の強さを考慮すると、需要はまずまずで、予想外というほどでも ない」と指摘。「米国債の保有を望む参加者がいることは確かだ。リス ク回避のムードがある」と述べた。

間接入札が拡大

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札比率は53.8%と、2011年12 月以来の高水準。過去10回の入札の平均は45.2%。

プライマリーディーラー以外の直接入札者の落札比率は6.9%。過 去10回の平均は16.2%だった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数による と、10年債の年初来のリターンは10.1%。米国債全体は5.6%となって いる。2013年は10年債がマイナス7.8%、全体がマイナス3.4%だった。

石油輸出国機構(OPEC)は10日、2015年のOPEC産原油需要 見通しを12年ぶり低水準に引き下げた。米国でのシェールオイルの供給 増と世界の消費見通し引き下げが理由。

SEIインベストメンツ(ペンシルベニア州オークス)で80億ドル 相当の資産運用に携わるショーン・シムコ氏は「原油売りに伴って高ま っているボラティリティとリスク資産のボラティリティ上昇が不透明感 を作り出しているため、米国債に資金が向かっている」と述べた。

ギリシャ国債は続落。前日から3年債利回りは10年債利回りを上回 っている。大統領選の前倒しによって現政権が倒れ、緊縮策に反対の急 進左派連合(SYRIZA)が総選挙で勝利する可能性が懸念されてい る。

ギリシャ3年債利回りは前日比111bp上昇の9.41%。10年債利回 りは8.60%。

原題:Treasuries Rally as Oil-Price Plunge, Greece Turmoil Fuel Demand(抜粋)

--取材協力:Liz Capo McCormick.

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