高額報酬で物議の原油トレーダー、フィブロを退社へ-関係者

金融危機のさなかに1億ドル(現在 のレートで約120億円)の報酬を得ていたことで知られる原油トレーダ ーのアンドルー・ホール氏が、創業100年を超える商品取引会社フィブ ロを年末までに退社する見通しだ。自身が運営するヘッジファンドに注 力するためとされている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

米オクシデンタル・ペトロリアム傘下にあり、かつて世界有数の取 引会社だったフィブロの先行きは不明だ。未公開情報を理由に関係者が 匿名を条件に語ったところによると、オクシデンタルは今年に入って従 業員に対し、フィブロを年末までに売却または閉鎖する計画を伝えてい た。オクシデンタルにコメントを求めるため電話をかけ、電子メールを 送付したが回答は得られていない。

ホール氏は英石油会社BPの元トレーダー。同氏はフィブロが米シ ティグループの傘下にあった2009年、約1億ドルの報酬を提示され、公 的支援を受けている銀行の幹部報酬をめぐる議論が高まるきっかけとな った。同氏は08年の原油価格の過去最高値への上昇と、その後の下落を 予測。報酬は3年連続で約1億ドルに達した。同氏は原油価格が長期的 には必然的に上昇すると確信していることで知られるが、今月には、1 バレル当たり最低50ドルまで下落した後、来年1-6月(上期)に回復 するとの見通しを示している。

元トレーダーで現在はフロスト・アンド・サリバン(ヒュースト ン)で石油・天然ガス担当ディレクターを務めるカール・ラリー氏はホ ール氏について「ここ数年間は厳しい状況だった」と指摘。「新しい時 代に入り、多くのことが変化している。ホール氏にとっては一歩離れて 市場を精査し、復帰の構想を練るチャンスだろう」と語る。

ホール氏が10年に設立した運用資産約30億ドルの米アステンベッ ク・キャピタル・マネジメントは11年と13年に損失を出した。しかし、 今年11月は米国の原油価格が月間ベースで18%下落したにもかかわら ず、同ファンドのリターンはプラス1%を上回った。ホール氏(64)が 投資家向けに送付した書簡によれば、数カ月間にわたって原油が大幅に 下落し始める前に、上昇を見込んで保有していた多くのポジションを売 却していた。

原題:Oil Trader Andrew Hall Said to Leave Phibro by Year-End (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE