債券は続伸、株大幅安や日銀オペで買い優勢-長期金利一時0.4%割れ

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債券相場は続伸。長期金利は1年8 カ月ぶりに一時、0.4%割れとなる場面があった。株式相場の大幅下落 や日本銀行の国債買い入れオペによる需給逼迫(ひっぱく)を背景に買 いが優勢となった。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債の336回債利回りは、前日午後3時時点の引値と同じ0.415%で 始まり、午前は同水準で推移。午後に入ると水準を切り下げ、2ベーシ スポイント(bp)低い0.395%と、新発債としては過去最低を付けた2013 年4月5日以来の0.4%割れを記録。その後は0.405%で推移した。

5年物の120回債利回りは一時0.065%と、5日に付けた過去最低水 準に並んだ後、0.08%に上昇した。20年物の150回債利回りは一時3bp 低い1.135%と、昨年4月8日以来の低水準まで下げた。

損害保険ジャパン日本興亜の西田拓郎運用企画部特命課長は、為替 市場での円反転に加え、株式相場の下落が大きくなったことで、債券市 場では利回り曲線にフラット(平たん)化圧力が掛かったと説明。「マ イナス金利となっている短いゾーンを買える投資家はおらず、10年債も 低く、行き場のない資金が金利がまだ残っている20年債などに向かって いる」と話した。

長期国債先物市場で中心限月の12月物は前日比3銭高の147円43銭 で開始した。午後に入ると147円59銭まで上昇し、史上最高値を更新。 取引終了にかけて伸び悩み、結局は2銭高の147円42銭で引けた。

12月物は11日が最終売買日となり、期先の2015年3月物の日中売買 高が12月物より膨らみ、中心限月が移行した。未決済の取引残高を示す 建玉は9日現在で3月物が8.2兆円と、12月物の4.7兆円を大幅に上回 り、すでに実質的な取引の中心となっていた。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ4本の結果によると、 残存期間25年超の応札倍率は前回から低下した一方、1年超3年以下、 3年超5年以下、10年超25年以下は上昇した。

UBS証券の井川雄亮債券ストラテジストは、日銀オペの落札結果 について、「25年超は予想通り強めでモノがないことが確認され、10年 超25年以下にも波及していることが示された」と分析した。

9日の米国債相場は上昇。米10年国債利回りは前日比4bp低下 の2.21%程度で引けた。円は対ドルで一時117円台まで上昇した。一 方、10日の東京株式相場は午後に下げ幅を拡大し、TOPIXは前日比 2%安の1406.83で引けた。

メリルリンチ日本証券の大﨑秀一債券ストラテジストは、「もとも と需給が締まっている中で値を上げていきやすい。海外を起点としたリ スクオフ(回避)を受けて、買いたいけど高値では買わない人の背中を 押すような状況だ。入札で安く買って日銀オペで高く売るトレーディン グも多いのではないか」と話した。

--取材協力:船曳三郎.

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