中国:レポ市場から高リスク債を排除-債券や人民元が下落

中国は低格付け債について、一部の 短期的な資金繰りの担保に利用することは今後できないとする決定を下 した。これを受け本土金融市場では、リスクが高めの債券が売られ、国 債や株式にも下げが波及した。人民元は対ドルで2008年以来の大幅安と なった。

中国証券登記結算は8日の声明で、「AAA」より低い格付けの債 券、または「AA」より低い格付けの発行体が起債した債券を担保にし たレポ取引を新たに受け入れることを中止したと発表。国泰君安証券は 今回の動きは高リスクの債券をレポ市場から排除するのに寄与するとの 見方を示した。

決定を受け、地方政府の資金調達事業体(LGFV)が発行する人 民元建て債の相場が下落。香港上場の中国企業の株式も売られ、国債利 回りは上昇した。トレーダーが資金確保のため流動資産を売却したほ か、一部のレポ取引を縮小した。

中国財政省は地方政府に対して、15年1月5日までに全ての借り入 れ残高の詳細を報告するよう指示している。当局は地方債市場の試験運 用を拡大し、約3兆ドル(約360兆円)に上る地方債務の透明性向上を 目指している。

国泰君安証券の債券アナリスト、張莉氏は「中国証券登記結算は LGFV債のリスクを懸念したのかもしれない」と指摘。「投資家は LGFV債を売却しようとしており、今回の規定は流動性に一定の影響 を及ぼす可能性がある」と述べた。

借り入れコスト

海通証券によれば、今回の決定によって国家発展改革委員会 (発 改委)の規制下にある社債、約4700億元(約9兆1100億円) 相当が今 後、短期的な資金繰りの担保として利用できなくなる。

中信証券(CITIC証券)の債券アナリスト、楊豊氏(北京在 勤)は「今回の規定により低格付け社債に対する投資家の需要が弱まる だろう。LGFVにとっては借り入れコスト上昇につながりかねない」 と指摘した。

中国証券登記結算は取引所で取引される債券の決済機関。取引所で の債券取引が中国における残高全体に占める割合は10%未満。

原題:China Sparks Bond Slump as Riskier Debt Removed From Repo Market (抜粋)

--取材協力:Xize Kang、Steven Yang、Kyoungwha Kim、Fion Li、Yuanting Yin.

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