日本株8日ぶり反落、原油安と円安一服-輸出や鉱業中心売り

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東京株式相場は8営業日ぶりに反 落。世界景気の先行き懸念などで国際原油市況が約5年ぶりの安値を付 け、為替市場での円安一服も嫌気された。鉱業株が売られ、電機や機 械、精密機器など輸出関連株も下落。証券株の下げも目立った。

TOPIXの終値は前日比11.49ポイント(0.8%)安の1436.09、 日経平均株価は122円26銭(0.7%)安の1万7813円38銭。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、「欧州 を中心とした世界景気の先行き不安が原油価格の下落をきっかけに出て きている。国内も実質国内総生産(GDP)が下方修正され、米国景気 は好調だが、米国一国のみでは厳しいという見方もある」と指摘。前日 の欧米株軟調、為替市場ではドル売り・円買いが進み、日本株も「今ま で上がってきた分の利益確定売りが膨らんだ」とみていた。

8日のニューヨーク原油先物は4.2%安の1バレル=63.05ドルと、 終値で2009年7月以来の安値となった。欧州経済統計の鈍さをきっかけ に景気の先行きが懸念され、需給面ではヘッジファンドや資産運用会社 が原油の買いポジションを大量に積み上げ過ぎているとの見方が広がっ た。ドイツの10月の鉱工業生産は前月比0.2%上昇と2カ月連続で増え たが、市場予想の0.4%上昇には届かなかった。

三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケットストラテジストは、海外景 気の失速懸念から株価崩れるかどうかという点で、「原油価格の水準は 注目している」と言う。他の商品市況にも影響が及ぶ可能性があり、 「原油価格は目先のリスクが大きい」としている。

前日の欧米、ブラジルなど新興国株安の流れに加え、きょう午後の ドル・円相場は1ドル=120円台前半と前日の東京株式市場の終値時 点121円52銭に比べ1円以上ドル安・円高に振れ、市場参加者はリスク 回避を意識しやすい状況だった。日本株の取引終了後には、120円を割 り込んだ。

先物連れ午後一段安の場面も

東証1部の騰落レシオ、TOPIXの相対力指数(RSI)などが 依然過熱圏にある中、きょうの日本株は下げて始まり、午後は下げ幅を 広げた。株価指数先物・オプション12月限の特別清算値(SQ)算出を 週末に控え、先物中心に持ち高整理の売りが出やすい局面でもある。

東証1部33業種は証券・商品先物取引、鉱業、精密、ガラス・土石 製品、電機、機械、その他金融、保険、輸送用機器など29業種が下落。 食料品、銀行、電気・ガス、陸運の4業種は上げた。東証1部の売買高 は21億3562万株、売買代金は2兆3741億円。値上がり銘柄数は380、値 下がりは1378。

売買代金上位ではトヨタ自動車やソフトバンク、ソニー、パナソニ ック、マツダ、コマツ、日立製作所、日本電産、伊藤忠商事、アイフ ル、国際石油開発帝石が安く、野村ホールディングスの下落率は3%に 達した。半面、みずほフィナンシャルグループやKDDI、電通、住友 化学、宇部興産、大塚ホールディングスは高い。

--取材協力:Yuji Nakamura.

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