みずほ社長:業績上振れなら増配も、新政権は新産業政策を

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みずほフィナンシャルグループは、 今期末に増配する可能性がある。佐藤康博社長はブルームバーグ・ニュ ースとのインタビューで、最終利益が現在の計画の5500億円から6000億 円や6500億円に上振れすれば「増配することになる」と述べた。

みずほFGは株主政策として配当性向30%を掲げ、今期は普通株式 1株当たり中間・期末配当ともに3円50銭の年間配当7円を計画してい る。佐藤社長は通期純利益について、大型倒産などが発生せず、「下期 が普通にいけば5500億円は超えてくる」との見通を示した。

ブルームバーグ・データによるアナリスト19人のみずほFGの2015 年3月期純利益の予想平均値は5870億円。予想最高値は6650億円となっ ている。4-9月期が増益だった三菱UFJフィナンシャル・グループ は増配と自社株買いを決め、三井住友フィナンシャルグループは通期純 利益予想を上方修正し、年間配当も引き上げている。

みずほFGの佐藤社長は株主還元策について、「配当を優先する」 と指摘した。ただ、資本の積み上がりが進めば「自社株消却と増配を組 み合わせる時期が来るかもしれない」と述べた。みずほFGの発行済み 株式数(普通株)は14年9月末現在で約244億株。4-9月の純利益 は3553億円で、通期目標に対する進捗率は65%に達している。

アベノミクス選挙

安倍晋三首相が14日投開票の衆院選の争点に据えるアベノミクスに ついて佐藤社長は「明確な成果が出てくるには時間がかかる」と指摘。 ただ、選挙では「今までの流れを是とするかが問われている」と述べ、 国民から信任が得られれば、「アベノミクスのスピードは上がっていく だろう」と見通した。

選挙戦については「たぶん現政権が多数を取るだろう」と予想。そ の上で「経済が一番大事。もうひと頑張りしてデフレから脱却しなけれ ばならない」とし、次期政権には「日本が直面する医療や介護、エネル ギー問題を解決できる世界に誇れるビジネスモデルの構築に向け全力で 経済改革にあたってほしい」と述べた。

過去約2年にわたる安倍政権の下では日銀による大胆な金融緩和策 などが打たれた。みずほの佐藤社長は国内の資金需要について、「中堅 中小企業から出てくるには時間がかかる」と指摘。低金利の中での銀行 間競争の激化などから、「利ざや低下はまだ続く。貸し出しだけで儲け るには限界がある」と述べ、力強い景気回復に期待を寄せた。

マイノリティー出資

一方で、佐藤社長は海外戦略の強化方針を示し、規制緩和の進展が 予想されるアジアの商業銀行への出資を検討するなどと述べた。経済成 長が続くインド、インドネシア、フィリピン、タイなどは「常時見てい る」とし、出資の「可能性はいつでもある」と語った。米国については 新たに「キャピタルを使ってやることはない」としている。

海外金融機関への出資に関連して「マイノリティー(少数)出資で も検討に値する」と述べた。実際にベトナム現地銀への出資は15%の出 資にとどまるが、「インフラビジネスの情報がストレートに入り、われ われのビジネスに直結する」などメリットも大きく、必ずしもマジョリ ティー(過半数)にはこだわらない考えを示した。

みずほFG株の9日終値は、前日比2.9円(1.4%)高の208.4円。 東証株価指数(TOPIX)は0.8%下落した。

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