経常収支は4カ月連続黒字-輸出や所得収支の伸び予想上回る

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モノやサービスを含む海外との総合 的な取引を示す経常収支は10月速報で、前年同月の赤字から黒字に転化 し、4カ月連続の黒字となった。円安を背景に輸出の大幅な増加が続 き、貿易収支の赤字幅が縮小したほか、所得収支も好調で、黒字幅は前 月に比べて縮小したものの市場予想を上回った。

財務省が8日発表した国際収支統計によると、経常収支は8334億円 の黒字だった。ブルームバーグ・ニュースの調査によると予想中央値 は3701億円の黒字。前月は9630億円の黒字、前年同月は1543億円の赤字 だった。貿易収支は7666億円の赤字で、赤字は16カ月連続。前月の赤字 幅は7145億円。

貿易収支の内訳をみると、輸出が自動車や船舶を中心に11.2%増と 前月に続いて2桁台の伸びを示した一方で、輸入は原粗油の輸入が大幅 に減少したため、伸び率が7.4%増に縮小した。

海外投資からの配当金や債券利子などの第1次所得収支は前年同月 比48.3%増の2兆186億円の黒字だった。黒字幅は比較可能な1985年以 降、10月としては過去最大。全ての月で見ても過去3番目の規模だっ た。直接投資にかかる配当金などの受け取り増によって直接投資収益が 増加したほか、証券投資にかかる債券利子の受け取りも増えた。

サービス収支も2165億円の赤字と赤字幅を縮小した。自動車関連の 知的財産権使用料の黒字が拡大したほか、旅行収支が外国人観光客の増 加によって黒字に転化し、それぞれ比較可能な1996年以降10月として過 去最高を記録。日本政府観光客によると、訪日外国人旅行者数は前年同 月比37%増の127万1700人と、10月として過去最高だった。

みずほ総研の大和香織主任エコノミストは発表前のリポートで、 「第1次所得収支が高水準を維持する中、輸出の増加テンポが高まった ことで貿易収支の赤字が前年比で縮小し、経常収支は前年同月の赤字か ら黒字に転じる」と予想していた。

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