豪銀は約3兆円の資本増強を-政府調査受けアナリストが試算

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コモンウェルス銀行などオーストラ リアの大手銀行4行は、政府委託の調査で「申し分なく強固な」資本水 準を求められたことから、最大で300億豪ドル(約3兆円)の資本増強 が必要になる可能性があると、アナリストは指摘している。

ホッキー豪財務相が7日にシドニーで公表した調査報告書はオース トラリアの金融機関に対し、資本水準を世界の同業の上位4分の1以内 に引き上げるとともに、住宅ローンの貸倒損失に備えて追加引き当てを 行うことを提言。不足額はこの対応で必要な資金を基にした。

同報告書は、世界で最も安全性が高い銀行のTier1比率 が12.2%以上だったのに対し、オーストラリアの大手銀行は約10 -11.6%だったと説明。特に資金調達で海外投資家に依存していること を勘案すれば、銀行は衝撃に耐えることができるよう、十分に強固な資 本を備えるべきだと指摘した。

CIMBグループ・ホールディングスのアナリスト、ジョン・ブオ ナッコルシ氏(シドニー在勤)は電話インタビューで「資本要件は世界 の変化に沿ったものであり、オーストラリアも歩調を合わせる必要があ る」と指摘。ただ、「まだ一直線で資金調達に動くとは見込まれない」 とし、豪銀がまずは配当を再投資するプランに頼る公算が大きいとの予 想を示した。このプランでは投資家は配当の全額もしくは一部を新株と 交換するため、配当性向の上昇を抑制できるという。

ブオナッコルシ氏は資本不足を250億-300億豪ドルと試算。ウォー ターマーク・ファンズ・マネジメントの投資アナリスト、オムカー・ジ ョシ氏は150億ー200億豪ドルと予想した。両氏の予測のベースとなる住 宅ローンのリスクウェート平均は25-30%、システム上重要な銀行のバ ッファーは2%。

報告書は金融機関に十分な損失吸収能力を確保させることで破綻コ ストを減らすよう、政策調整の必要があると指摘した。ホッキー財務相 は同国金融セクターの強化を目指す44の提言を盛り込んだ同報告書につ いて、政府が消費者や業界と幅広く意見交換する方針を示した。

原題:Australian Banks Seen Needing $25 Billion Capital After Inquiry(抜粋)

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