衆院選勝利ならアベノミクスに信任、成長戦略を推進-世耕氏

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衆院選投開票日の14日まで1週間を 切った。世耕弘成官房副長官は今回の選挙で自民、公明の連立与党が勝 利すれば経済政策のアベノミクスなど安倍晋三政権の進めてきた政策が 国民から信任されることを意味し、成長戦略などで改革を前進させるこ とができるとの見解を示した。

5日に首相官邸で行ったブルームバーグ・ニュースとのインタビュ ーで語った。世耕氏は「安倍政権に対して信任をいただくというのが今 回の選挙の重要なポイント。もし信任をいただいたという結果が出れ ば、安倍総理は第3の矢を力強く推し進めていく、改革をぐっと前へ進 めていくパワーを得ることになる」と語った。

その上で世耕氏は、市場関係者から見ても「ここらへんの改革はど うなんだろうという分野が力強く、そして早く進むということになる」 と語ったが、具体的な分野に言及しなかった。

毎日新聞は8日付朝刊に掲載した中盤情勢によると、自民党は小選 挙区、比例代表で計300議席を上回る勢いで、公明党と合わせた連立与 党だけではなく、自民党単独での衆院(定数475)の3分の2超えも視 野に入っている、と報じた。民主党は公示前の62議席を上回るが、小選 挙区、比例ともに小幅の伸びにとどまりそうだ、と分析した。共同通信 が4日配信した序盤情勢も、自民党が300議席を超す勢いと報道した。

政策コンサルティング会社「政策工房」社長の原英史氏は今後の成 長戦略は農業、労働、医療などの「岩盤規制」を「いかにこれから具体 化できるかということ」が課題となるとの見方を示している。

経済対策

世耕氏は衆院選後の政権の課題について「経済対策を取りまとめる ことが1番最初の仕事になる」と指摘。策定時期については「なるべく 早く作るということになる。年内というのは1つのターゲットだと思 う」と語った。補正予算の規模に関しては選挙後に最終判断する方針を 示した。

自民党は衆院選の政権公約で、「総選挙後、速やかに経済対策を断 行」する方針を示している。

民主党は政権公約(マニフェスト)でアベノミクスの一環として日 本銀行が行っている異次元緩和は「急激な円安、物価高、実質賃金低下 を招いた」と指摘。これに対し、安倍首相は7日昼、東京都内での街頭 演説で、円安で影響を受ける中小企業などへの対策に取り組む考えを示 した上で、「民主党政権時代の円高に戻っていいはずはない」と反論し た。

内閣府が8日発表した7-9月期の国内総生産(GDP)改定値 は、物価変動の影響を除いた実質で、前期比年率1.9%減と、速報値 (1.6%減)から下方修正された。

民主党の福山哲郎政調会長は同日、GDP下方修正について「今や アベノミクスの破たんは誰の目にも明らかである」とのコメントを発表 した。

憲法改正

衆院選では安全保障政策も争点になっている。自民党は政権公約 で、集団的自衛権行使を一部容認する7月1日の閣議決定に基づき、 「平時から切れ目のない対応を可能とする安全保障法制を速やかに整 備」する方針を記述。民主党はマニフェストで、この決定は「立憲主義 に反する」として撤回を求めている。

世耕氏は12月5日のインタビューで、安全保障など経済以外の政策 については「今やるべき政策はこの2年間で全部、提示している。いろ んな政策を提示しているので選挙で信任を得ることになればそれらはき ちんと進めていくことに尽きる」と語った。

自民党の政権公約は憲法について国民の理解を得つつ、改正を目指 す方針を示している。ただ、世耕氏は「参院の勢力は変わらない。憲法 改正は衆参両院で3分の2がないとできない。何か今回の選挙の結果を 受けて、憲法に関する動きが急に出てくることはないだろうと思う」と 述べた。

--取材協力:広川高史、氏兼敬子、日高正裕.

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