日本株は7日続伸、米雇用と円安で輸出高い-一時1万8000円

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東京株式相場は小幅に7日続伸。良 好な米国雇用統計、為替の円安進行で企業業績の押し上げ期待が広が り、輸送用機器やゴム製品、機械など輸出関連、非鉄金属や繊維など素 材株が高い。ただ、国内総生産(GDP)改定値が予想に反し下方修正 され、株価上昇ピッチの速さに対する警戒とともに上値を抑えた。

TOPIXの終値は前週末比1.91ポイント(0.1%)高の1447.58、 日経平均株価は15円19銭(0.1%)高の1万7935円64銭。

明治安田アセットマネジメントの小泉治取締役執行役員は、 「GDPは多少悪くても、過去の話。市場の注目はここから良くなって いくのか、という方向に向いている」と指摘。円安進行に加え、総選挙 後の政策継続期待もあり、年末に向け先高観は強いとしていた。

週明けの日経平均は、開始と同時に日中ベースで2007年7月以来と なる1万8000円を回復、一時110円高まであった。5日発表の11月の米 雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比で32万1000人増と12年1月 以来で最大の増加を記録。エコノミスト予想は23万人増だった。米利上 げの前倒し観測から、きょうのドル・円は朝方に一時1ドル=121円80 銭台と07年7月以来の円安水準を更新した。

ベアリング・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、キエ ム・ドゥ氏は「米政府からの抗議があるか、安倍晋三首相や日本銀行の 黒田東彦総裁が『これ以上はまずい』と判断しない限り、為替は円安方 向に進む」と予想している。

GDP改定値は予想外の下方修正

ただ、朝方の買い一巡後は上値の重い展開となり、TOPIXと日 経平均はマイナス圏で推移する場面も見られ、株価の失速に連れ午後の 為替は1ドル=121円40-60銭付近と円安の勢いも鈍った。

取引開始前に内閣府から発表された7-9月期のGDP改定値が、 前期比年率1.9%減と速報値の1.6%減から下方修正されたことも日本株 の上値を抑えた一因。市場予想は0.5%減、一部ではプラス成長への転 換予想もあった。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシ オが135%と、依然過熱圏を示す120%以上にあるほか、日経平均が節目 の1万8000円を付けた目先の達成感も伸び悩みの一因だった。

また、岡三証券の平川昇二チーフエクイティストラテジストは、好 調な米雇用統計に関連し、「米2年債利回りが上昇しているのは気掛か り」と指摘。同氏によると、米2年債利回りの急上昇場面では株価が調 整するケースも多く、今後の米国株調整の有無を注視したいとしてい る。5日の米2年債利回りは10ベーシスポイント上げ0.65%、11年4月 以来の高水準となった。

東証1部33業種はゴム、非鉄、輸送用機器、パルプ・紙、食料品、 サービス、医薬品、機械、ガラス・土石製品など18業種が上昇。鉱業や 水産・農林、その他製品、保険、電気・ガス、陸運、その他金融、小 売、倉庫・運輸など15業種は安い。東証1部の売買高は21億5310万株、 売買代金は2兆4224億円。値上がり銘柄数は877、値下がり816。

売買代金上位では、クレディ・スイス証券が目標株価を上げたトヨ タ自動車が上昇。三井住友フィナンシャルグループ、NTT、三菱重工 業、ブリヂストン、住友不動産、東京エレクトロン、日東電工、川崎重 工業、電通、宇部興産も買われた。これに対しソフトバンクやソニー、 ケネディクス、パナソニック、任天堂、アルプス電気は下落。

--取材協力:Yuji Nakamura.

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