三井造:LNG燃料船のエンジン受注が拡大-エタン燃料でも商機

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船舶用ディーゼルエンジンで国内首 位の三井造船は、世界的な環境規制の強化やシェールガスブームによる 天然ガス価格の下落により、船の燃料を重油から液化天然ガス (LNG)に切り替える動きが本格的に始まったことから、燃料のコス トが低く環境規制にも対応可能なエンジンの売り込みを図る。

同社機械・システム事業本部ディーゼル営業部の圓尾彰規部長が取 材で話した。三井造船はきょう、今治造船が建造するLNGタンカー2 隻向けに天然ガス燃料の利用が可能なエンジン4基を受注したと発表。 この発表文書によると、重油と天然ガスの両方が使用できるエンジンの 受注はこれで2件目となる。

さらに三井造船は、シェールガスに付随して出てくるコストの安い エタンを燃料に使うエンジンを独マンと共同で開発し業界で初めて受注 した。石油化学原料として安価なエタンの需要が伸びており、中国の造 船所で建造する3隻のエタン運搬船向けにエタン燃料のエンジンを納入 する。これらを合わせ、今年度に同社が受注、あるいは受注が内定した 重油以外を燃料にした環境対応型エンジンは12基で、引き合いも多いと いう。

海運業界が環境対応を急ぐ背景には、国際海事機関(IMO)によ る船舶燃料の環境規制強化がある。IMOは、酸性雨の原因と考えられ ている硫黄酸化物(SOx)の排出を減らすため、硫黄含有量の低い重 油の使用を求めており、LNGなど環境負荷の低い代替燃料が規制対策 の一つとして浮上している。

圓尾氏は、LNGを燃料とした船舶の導入について「今まさに、検 討の段階からに普及期に入っている」と述べ、今後の市場の拡大に期待 を示す。「シェールガスが出てきているので値段が下がってきている。 そうすると燃料として油をたくよりガスをたく方が安い」と話した。

ノルウェーの船舶認証の世界大手DNV GLによると、世界で引 き渡されるLNG燃料船は2020年に年間1000隻に上り、昨年に比べて 約20倍に増えるとの見通しを示している。三井造船は、20年までに重油 だき以外の環境対応型エンジンを全体の3割を占めるとみている。

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