三井物:英商品デリバティブ会社を統合、来年4月-顧客数3割増狙う

三井物産はコモディティ・デリバテ ィブ事業を手掛ける英国の完全子会社2社を2015年4月1日付で統合す る。統合により規制強化に対応するための経費負担を抑え、非鉄金属と エネルギー分野でのサービスを一元的に提供できる体制を整える。欧米 の投資銀行が撤退や縮小を進める中、3年後に顧客数3割増を目指す。

川島敏裕・商品市場部長が3日、ブルームバーグとのインタビュー で明らかにした。統合するのはロンドン金属取引所(LME)の上場商 品など非鉄ディーリング事業を手掛けるミツイ・ブッサン・コモディテ ィーズ(MBC)とエネルギー・デリバティブ事業を手掛けるミツイ& カンパニー・コモディティ・リスク・マネジメント(MCRM)。

川島氏は「今後事業展開する上では金融規制の強化に対して効率的 なガバナンス体制を構築することが鍵になる」と指摘。その上で、銅や アルミニウム、原油など現物商品を扱う商社の強みを生かして「顧客の ヘッジ・ニーズに根差したデリバティブ・ハウスを目指す」と述べた。

欧米では金融規制強化の動きが進んでおり、例えば取引後に即座に 当局への報告義務が課せられるなど、システム対応なども含めた負担は 事業の重しになっていると説明。統合によってそうした負担軽減を図 り、より効率的な事業体制を整える。

国際的な銀行を対象とした自己資本規制の影響もあり、ドイツ銀行 が貴金属の現物取引からの撤退を先月発表したほか、今年に入りクレデ ィ・スイス・グループバークレイズJPモルガン・チェースなどが 相次いでコモディティ事業からの撤退や大幅な事業縮小を発表した。

金融機関の抜けた穴

三井物産では撤退した金融機関の顧客の取り込みを狙うほか、石炭 などの鉄鋼原料といった分野で新たに先物市場が発展しつつあることが 事業の好機とみている。

価格変動リスクを軽減し一定価格で原材料を購入したい企業のヘッ ジ意識がアジアや中南米で浸透しつつあるとして、こういったエリアを 戦略地域に位置付ける。原油など商品市況が大きく下落した年後半以降 は、それ以前と比べて2倍以上にヘッジ需要は高まったという。

MCRMは14年3月期までの過去5年のうち4度赤字を計上した。 自己トレーディングでの不調が原因だったことから、国内も含めた世界 規模で顧客数を増やすことで収益基盤の拡大につなげたい考えだ。

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