タカタは全米規模でのリコール要求を拒絶-米道路安全局

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タカタはエアバッグのリコール(無 料の回収・修理)を全米規模に拡大する米当局の要求を拒否した。数百 万台の車両のエアバッグが死亡事故につながる恐れがあると指摘される 中で、地域限定のリコールにとどめる方針を維持した。

米運輸省道路交通安全局(NHTSA)のフリードマン局長代行は NHTSAがタカタの回答を検討しており、次のステップを決定すると 述べた。電子メールで声明を送付した。タカタのIR責任者、佐野仁氏 は電話インタビューで、同社がこれまでに多湿地域限定で実施した800 万台のリコールを拡大しない方針であることを確認した。

フリードマン局長代行は「一部の運転席側エアバッグの全米リコー ル要請に対し、タカタからの期待外れの回答をNHTSAは受け取っ た」と述べ、「タカタは運転者の安全を保つ責任を共有しており、全米 リコール以外の対応では責任を果たせないと考える」と指摘した。

タカタは当局のリコール拡大要請に応じない姿勢を示してきた。同 社は先週、多湿地域以外にもリコールを拡大した場合、交換部品不足が 深刻化し、部品を最も必要としている地域に優先対応できなくなる恐れ があると表明した。

顧客離れも

ワシントンに拠点を置く消費者団体の自動車安全センター (CAS)のエグゼクティブディレクター、クラレンス・ディットロウ 氏は「このリコールの件でタカタが引き続き協力を拒めば、NHTSA は争いを法廷の場に持ち込むだろうし、顧客離れも予想される」と指 摘。「タカタが全米リコールを拒否することで、同社が勝利するシナリ オは見えない」と述べた。

NHTSAはタカタに対し、12月2日までに運転席側エアバッグの インフレーター(膨張装置)の不具合を特定し、全米リコールを実施す るよう指示。提出しなかった場合はNHTSAがリコールを強制する可 能性があるほか、違反1件当たり7000ドルの民事制裁金を科す可能性が あると述べていた。

タカタは2日、スキナー元米運輸長官をトップとする独立委員会を 設置し、エアバッグの生産工程を調べると発表。同委はより安全なイン フレーターについても提言する。またこのほかに、2人の米運輸長官経 験者を生産工程見直しの顧問として起用することを明らかにした。

タカタの高田重久会長兼最高経営責任者(CEO)は2日の発表資 料で、「インフレーター破裂の可能性に対処するため当社の顧客および NHTSAと引き続き緊密に協力していく」と述べ、「われわれは運転 者の安全という目標を前進させるために必要なあらゆる措置を講じる。 当社顧客が今後発表する可能性のある追加リコールに備えて交換部品の 製造にも取り組む」と表明した。

3日は米下院エネルギー・商業委員会のエアバッグ欠陥問題に関す る公聴会が開かれ、タカタの清水博・品質保証本部シニアバイスプレジ デントが証言する予定。

原題:Takata Rejects U.S. Demand for Nationwide Air-Bag Recall (1)(抜粋)

--取材協力:Jeff Plungis.

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