下着の中に金隠し越境-インドの密輸、輸入規制緩和で減るか

パキスタンから陸路インドに移動す るのは通常でも容易ではない。両国国境地帯は世界で最も危険な軍事境 界線の一つ。下着の中に12万ドル(約1420万円)相当の金を隠して国境 を越えるともなれば至難の業だ。

インド人とパキスタン人計12人のグループが10月に、パキスタンと インドの間で週1本運行される電車に乗り金を密輸しようとして身柄を 拘束された。この事件を担当したインド税関当局者バサント・ガルワル 氏によれば、密輸量は2.8キログラムと陸路での押収量としては最大だ った。

「金が空港で押収されたという話は毎日のように耳にしてきた。陸 路でも密輸が横行するようになり、懸念している」と、ガルワル氏はイ ンド西部のラジャスタン州から電話インタビューに応じて語った。

インドが昨年導入した金輸入規制を緩和する動きを示したことによ り、密輸に歯止めがかかるのではないかとの見方が広がっている。世界 2位の金消費国インドでは、密輸された金の押収量が5倍に急増。この ため、為替トレーダーらは金の密輸によってどれだけのドルが国外に流 出したか把握できず、ルピーの価値は実体を上回っている可能性がある 状況となっていた。

ソシエテ・ジェネラルのアジア為替戦略責任者、ジェーソン・ドー 氏は1日、シンガポールから電話インタビューに応じ「輸入規制によっ てゆがみが生じていた」と指摘。「規制に伴って経常赤字が縮小し、ル ピーが下支えされたのは明らかだ。一方で、金の一部が他の手段によっ て流入し」、ドルがインドから流出しかねない状態にあると述べた。

ルピーは、インド政府が金輸入業者の認可数を増やした5月21日か ら、5%余り下落している。インド準備銀行(中央銀行)は先週、取引 会社に対し輸入した金の20%を宝飾品として再輸出するよう義務付けて いた規制を撤廃した。

原題:Gold Hidden in Underwear Shows How India Curbs Distort Rupee (2)(抜粋)

--取材協力:Kartik Goyal.