7-9月期設備投資5.5%増、予想上回る-GDPプラス修正も

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7-9月期の全産業の設備投資額は 前年比で6期連続で増加し、予想を上回る伸びとなった。季節調整済み の前期比では2期ぶりにプラスとなり、7-9月期の国内総生産 (GDP)の改定値が上方修正され、プラスに転じる可能性が出てき た。

財務省が1日発表した法人企業統計によると、同期の設備投資額は 前年同期比5.5%増と6期連続で増加した。前期は同3.0%増だった。 GDPの設備投資に反映されるソフトウエアを除いた額は同5.6%増と 前期の同1.9%増に比べて拡大した。ブルームバーグ・ニュースのエコ ノミスト調査による予想中央値はそれぞれ1.8%増、1.5%増だった。

先月に公表された7-9月期GDPの速報値は前期比0.4%減、 (年率1.6%減)と2四半期連続のマイナス成長となった。消費税率引 き上げ前の駆け込み需要の反動による個人消費などの伸び悩みが響い た。法人統計を反映した改定値は8日に内閣府が発表する。

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは発表後のリポー トで、7-9月期のGDPについて、「設備投資が2次速報で上方修正 される可能性が高い」とした上で、「プラス成長に転じる可能性もあり 得る」と予想している。

設備投資のうち製造業は前年同期比10.8%増と2期ぶりに増加し た。建設用資材などの金属製品やスマートフォン向け電子部品など情報 通信機器の生産能力の増強が寄与。電機機械も工場生産自動化システム や自動車関連の生産能力を増やしたことでプラスに寄与した。

非製造業では2.7%増と6期連続で増加。商業施設やオフィスビル の開発など不動産業のほか、物流施設の建設や新規出店などが相次いだ 卸売・小売業が好調だった。ホテル建設や客室改装のほか、テーマパー ク関連施設などサービス業の設備投資も押し上げた。

みずほ証券の末広徹マーケットエコノミストは統計発表を受け、設 備投資と在庫が上方修正される可能性が高いと述べ、7-9月期の GDP改定値が前期比0.1%減(年率0.5%減)になるとの予想を示し た。その上で設備投資の回復は鈍く、「景気のけん引役が不在の状況は 継続している」と指摘した。全産業の在庫投資は前期比19.4%増の1 兆6305億円だった。

売上高は前年同期比2.9%増と5期連続の増収、経常利益は同7.6% 増と11期連続の増益となった。財務省は設備投資を含めた足元の景気動 向について景気は緩やかな回復基調が続いているという経済全体の傾向 を反映しているとの認識を示した。

安倍晋三首相は11月18日、来年10月に予定されていた消費税率の 2%引き上げの1年半延期を表明するとともに21日に衆院を解散した。 安倍首相が経済政策、アベノミクスで国民の信を問う衆院選は2日に告 示、14日に投開票が行われる。

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