東京株式相場は続伸し、TOPIX と日経平均株価は年初来高値を更新。為替の円安進行や国際原油市況の 下落、法人企業統計での設備投資上振れなどを受け、国内景気や企業業 績への好影響を期待する買いが入った。自動車や精密機器など輸出関連 株を中心に化学など素材関連株、空運株が高い。

TOPIXの終値は前週末比11.31ポイント(0.8%)高 の1421.65、日経平均株価は130円25銭(0.8%)高の1万7590円10銭。 TOPIXは2008年6月以来、日経平均は07年7月以来の高値水準。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの三沢淳一執行役員は、 「短期上昇ピッチの速さに警戒はあるが、政策対応や円安による企業業 績のアップサイドポテンシャルを考えると、売り材料が見当たりにく い」と指摘。2日公示の衆院選も、「与野党の力関係から考えて安定政 権が揺らぐような事態は読みづらく、安心感がある」と話した。

この日のドル・円相場は一時1ドル=119円3銭と、07年8月以来 の円安水準を付けた。前週末の東京株式市場の通常取引終了時点は118 円21銭。原油安が米国経済を下支えするとの期待などで、ドルが買われ やすかった。「ドル・円相場は足元でモメンタム(勢い)が強まってお り、心理的節目の1ドル=120円をいったん付ける可能性は十分ある」 と大和証券の高橋和宏チーフ・エコノミスト。同証によれば、1円の円 安は東証1部主要企業の経常利益を0.4%押し上げる。

前週末のニューヨーク原油先物は10%安の1バレル=66.15ドルと 終値で09年9月以来の安値、ロンドンの北海ブレントは約4年ぶり安値 を付けた。石油輸出国機構(OPEC)が供給過多の緩和に向けた減産 を見送ったことを材料視した。ニューヨーク原油先物はアジア時間きょ う午前の時間外取引で、65ドルを割り込んだ。

7-9月GDPは上方修正も

朝方発表された日本の7-9月期の法人企業統計調査によると、設 備投資は前年同期比5.5%増だった。ブルームバーグのエコノミスト調 査による予想中央値は1.8%増。設備投資の上振れを受け、「7-9月 期国内総生産(GDP)は上方修正の可能性が出てきた。消費税増税を 延期した後とあって、GDP上振れは株式市場にプラス効果だけが残 る」と、大和証の高橋氏は言う。

円安、原油価格の続落が日本の景気、企業業績にプラスに働くとの 見方から、週明けの日本株は輸出関連や素材関連株が買われ、原油安が 燃料コストの低下につながる空運株が連騰した。

14日投開票の衆院選に向け、各党党首の討論会が1日、日本記者ク ラブで行われた。自民党総裁の安倍晋三首相は自らの経済政策などにつ いて「デフレからやっと脱却できるチャンスをつかんだ。この道しかな い、この確信の下に、この道を全力をこの道を前に進んでいく決意だ」 と語った。

東証1部33業種は空運、保険、その他製品、精密、輸送用機器、ゴ ム製品、金属製品、化学、ガラス・土石製品、電機など27業種が上昇。 鉱業や非鉄金属、石油・石炭製品、その他金融など6業種は安く、商品 市況の下落を嫌気し、資源関連業種は総じて弱い。東証1部の売買高 は20億2362万株、売買代金は2兆1972億円。値上がり銘柄数は1174、値 下がりは522。

売買代金上位ではトヨタ自動車やマーベラス、ソニー、マツダ、日 本航空、キヤノン、任天堂、ダイキン工業、東京海上ホールディング ス、ANAホールディングス、JFEホールディングス、デンソーが上 昇。バークレイズ証券が投資判断を下げたKDDIは安く、NTTや三 井物産、住友金属鉱山、国際石油開発帝石、自社株買いが終了したヤマ トホールディングスは売られた。

一方、中国の11月の製造業購買担当者指数(PMI)は50.3と、ブ ルームバーグが集計した事前予想中央値の50.5から下振れた。10月 は50.8。11月のHSBC製造業PMI改定値は50で、予想と一致した。

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