債券は反落、10年入札控えて売り優勢-5年債利回りは過去最低に並ぶ

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債券相場は小幅反落。朝方に買いが 先行して先物が史上最高値を更新したことの反動に加えて、あすに10年 債入札を控えて売りが優勢となった。

長期国債先物市場で中心限月の12月物は前週末比2銭高の146円93 銭で取引を開始し、直後に146円96銭と夜間取引を含めたこれまでの最 高値146円95銭を更新した。しかし、午前の日本銀行の国債買い入れオ ペ通知後に水準を切り下げ、一時は6銭安まで下落。午後はやや下げ渋 る展開となり、結局は1銭安の146円90銭で引けた。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債の335回債利回りは、前週末午後3時時点の引値と同じ0.415% で開始。その後は0.42%で推移していたが、午後には0.425%に水準を 切り上げた。

5年物の120回債利回りは同0.5bp低い0.095%に低下し、新発債と しては昨年3月4日に付けた過去最低水準に並んだ。

20年物の150回債利回りは一時1.5bp低い1.165%と、新発債として は昨年4月8日以来の低水準を付けた。日銀オペ通知後に1.18%に戻す 場面も見られ、午後は1.17%で推移した。

SMBC日興証券の森田長太郎チーフ金利ストラテジストは、「長 めのところはしっかりしている」とした一方で、「10年債は少なくとも 利回りが0.4%台前半に入った辺りからあまり積極的な買いはない」と 説明。あすは10年債入札を控えている上、高値警戒感もあり、買い圧力 は弱いと言う。

財務省は2日に10年利付国債入札を実施する。表面利率(クーポ ン)は前回債より0.1ポイント低い0.4%か、横ばいの0.5%となる見込 み。0.4%で決まれば同入札としては過去最低。発行額は前回債と同額 の2兆4000億円程度となる。

原油安で米金利に低下圧力

前週末の米国債相場は6営業日続伸。米10年国債利回りは前営業日 比8bp低下の2.16%程度と約1カ月ぶりの低水準で引けた。原油価格の 下落で、世界的なインフレ期待が後退したことや、海外の国債利回りが 過去最低水準となり、米国債の魅力が相対的に高まった。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「米国金利は原 油価格の下落が効いており、目先は金利低下圧力がかかりやすい。商品 価格の下落がインフレ抑制要因になる上、原油安自体が需要の乏しさを 反映しているとの見方もある」と説明した。

日銀がきょう実施した総額1兆100億円の長期国債買い入れオペの 結果によると、残存期間1年以下の応札倍率は1.58倍と前回から低下し た。1年超3年以下は2.46倍、3年超5年以下は2.48倍と、いずれも前 回とほぼ同水準だった。

一方、落札金利について、1年以下の按分利回り格差はマイナ ス0.039%、平均落札利回格差はプラス0.013%となった。11月28日の同 年限の市場での基準金利がゼロ%だったので、一部がマイナス金利で落 札された。SMBC日興証券の山田聡シニアクオンツアナリストは「短 期国債の買い入れオペでは1年以下がマイナスで落札されている。1年 以下の利付国債も短国と同じ年限なので当然起こり得る」と説明した。

--取材協力:船曳三郎.

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