中国は銀行の預金保険制度を導入す る。市場主導型経済への転換を一段と進める中、残っている金利規制の 撤廃や銀行の破綻容認に向けた動きとなる。

中国人民銀行(中央銀行)が11月30日にウェブサイトに掲載した草 案によると、預金保護は各行で預金者1人当たり最大50万元(約970万 円)となる。人民銀は12月30日まで一般からの意見を募集する。人民銀 は預金保険制度の開始時期や保険料の詳細には言及せず、銀行の保険料 は各行の経営やリスク状況に左右される可能性があるとのみ説明した。

同制度が導入されれば、国家が経営に強い影響力を及ぼしている中 国の銀行に対する当局の暗黙の保証はなくなり、預金金利規制の撤廃へ の道が開かれ、銀行間競争が強まることになる。預金者は大手行を選ぶ ようになり、中小銀行の流動性不足が深刻化して破綻の可能性が高まる と予想される。

みずほセキュリティーズアジアのアナリスト、ジム・アントス氏 (香港在勤)は人民銀の発表前、「預金保険は全ての先進的な銀行市場 における標準であるだけでなく、銀行改革の中で最も異論の少ない分野 の一つだ」と指摘。「中国本土経済が力強さを欠き、中小銀行が流動性 危機に陥るリスクが高まっていると考えられるため、中国には今、預金 保険が必要だ」と述べた。

中国の預金者の人民元預金は10月末時点で112兆元。不良債権は6 年ぶりの高水準となっており、金融システム内の緊張を示唆している。 アジアの主要国で正式な預金保険制度を持たないのは中国だけだ。

草案によると、計画している制度は預金を受け入れている全ての金 融機関に適用され、人民元建て、外貨建て預金が共に保護対象となる。 外資系銀行の中国国内の支店、および中国の銀行の海外部門は対象外と している。

原題:China Drafts Deposit Insurance in Move to Free Interest Rates(抜粋)

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