OPECの減産見送りで原油急落、石油精製業者に痛手-在庫評価損

石油輸出国機構(OPEC)の減産 見送りで原油価格は続落傾向となっており、石油精製業者にとっては業 績を圧迫する要因となっている

OPECは27日、ウィーンで開催した総会で過剰な原油供給を解消 するための減産を見送り、日量3000万バレルという生産目標を維持する ことを決定。これを受け、北海ブレント原油先物価格は過去3年間で最 大の下落幅を記録した。

韓国最大の石油精製会社SKイノベーションは「短期的には国内の 石油精製事業の環境は悪化する。2014年下期に始まった原油価格の下落 傾向とともに引き続き在庫評価損が発生する見通しで、第4四半期の業 績に悪影響を与えることになる」と電子メールでコメントした。

JXホールディングスは、11月4日に発表した決算説明の資料で、 業績予想の前提として14年度下期(10-3月期)のドバイ原油平均価格 は1バレル当たり95ドルと予想し、ドバイ価格が1ドル下落すると在庫 評価損が80億円増えるとの試算を示した。一方でドル円相場は1ドル =105円と予想し、1円円安方向に動くと70億円の在庫評価益をもたら すとした。

ブルームバーグのデータによると、10月1日からきょうまでのドバ イ原油価格の平均は$81.78ドル、ドル円相場の平均は約112円となって いる。インドの石油精製大手マンガロール・リファイナリーのH・クマ ール取締役は「原油価格の下落は良いことだが、急激な下落による在庫 評価損には苦しめられている」と話した。

石油会社の多くが在庫評価に期初の在庫額と期中の仕入れ額を合計 して平均する「総平均法」を採用しており、原油価格が急落した場合に は、期初の仕入れた割高な在庫も原価の平均に含まれてしまうため、実 際の仕入れ価格よりも会計上の原価が上がる。この影響による会計上の 損失が利益を圧迫する。

--取材協力:稲島剛史.

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