国内生保8グループの2014年4-9 月期決算が28日までに出そろった。連結最終利益は第一生命保険や日本 生命保険など6社が増益で合計では前年同期比32%増の5560億円となっ た。株高や円安により利息や配当金収入が増えるなど好調な資産運用が 寄与した。住友生命保険と朝日生命保険は減益だった。

合計の連結保険料等収入は同7%増の9兆9960億円。第一生命では 銀行窓販が好調で同22%増となり、長年首位だった日本生命を金額で逆 転した。第一生命によると日本生命を上回ったのは戦後初という。超低 金利の継続で債券運用などが難しくなる中、一時払い終身保険の販売を 計画的に抑制した明治安田生命は同5.7%減となった。

保険本業の収益を示す基礎利益は、利差損益の改善により全体で 同3.4%増の1兆1320億円となった。利差益(順ざや)は合計で前年同 期の約3倍に増え1262億円だった。住友生命、三井生命、朝日生命では 運用利回りが予定利率を下回る逆ざやとなった。

日本生命の児島一裕常務はアベノミクスを背景とした円安や株高で 運用環境が良好なため、通期の基礎利益を当初予想から約400億円増額 の約6200億円を見込んでいることを明らかにした。明治安田生命の荒谷 雅夫執行役は、「現在の市場環境が継続するなら増益を確保できる見通 し」と語った。

運用環境

国内の低金利が続いた際の保険販売への影響について日本生命の児 島常務は一時払い年金、一時払い養老はすでに販売停止しているとした 上で、「さらに低金利が深まれば、販売停止商品がさらに増えてくる」 との見方を示した。明治安田の荒谷執行役も、「銀行窓販商品は今後の 金利水準によっては販売が減少する可能性もある」述べた。

一方、運用面では株高・円安・低金利(債券価格は上昇)は保有資 産の含み益や株式配当、外国債券の利息収入の増加に寄与している。た だ、資産運用の核である国債など債券運用では、今後の金利上昇(債券 価格下落)リスクもあり、各社は新規資金を外国債券に振り向けるなど 運用環境は厳しくなっている面もある。

住友生命の古河久人常務は今後について「国内金利は日銀の大規模 な国債買い入れの影響でさらに低下し、ドル・円は金融緩和や貿易収支 で円安基調が継続する」との見通しを示し、外債への追加シフトを検討 する考えを示した。同社は上半期にも、平準的に買い入れる国内債券の うち一部を外債にシフトし7000億円程度積み増した。

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  保険料等収入   基礎利益         利差損益    含みゼロ水準
                                 14/9  13/9  日経  国内  ドル
     億円   %    億円   %      億円  実績  平均  金利
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日本  24854(  4.1)  3221(  9.9)    +836 (+471)  8500  1.3  67
第一  25870( 22.1)  2176( 21.0)    +226 ( -54)  8700  1.2  93
明安  18181( -5.7)  2304(  4.6)    +616 (+534)  7600  1.1  85
住友  12569(  0.8)  1839(-13.8)     -60 ( -44)  9700  1.3  94
T&D    9983( 22.5)   932(-12.5)    +166 (+118)  ----  ---  --
富国   3781(  4.1)   450(  8.6)    +100 ( +47)  8800  1.4  81
三井   2711(  0.2)   284(  5.4)    -263 (-262) 10100  1.3  97
朝日   2015( -2.7)   112(-19.7)    -359 (-373) 10900  1.0  --
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※保険料等収入は連結、カッコ内は2013年9月期との比較(%)。基礎
利益は単体、ただし第一生命、住友生命、T&D、富国生命は傘下生保
の合算値
※利差損益の「+」は順ざや「-」は逆ざやカッコ内は13年9月期実績
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