スイス:金保有や移民、外国人資産家の税制めぐり国民投票へ

スイスでは今週末、3つの提案につ いて国民投票が実施される。結果次第では、同国の経済や中央銀行、国 際関係までもが大きく変化する可能性がある。

30日に実施される国民投票は、スイス国立銀行(中央銀行、 SNB)に対し全資産の少なくとも20%を金で保有することの義務付け と、移民取り締まり、外国人資産家に対する税制優遇措置廃止の3つの 提案について実施される。スイスの調査会社gfs・ドット・ベルンの 世論調査では、3つの提案全てが否決される可能性が示されているが、 態度保留としている有権者の割合も大きい。

スイスの直接民主主義の下では住民投票が重視され、国家や地方自 治体レベルで年に数回実施される。今回の提案をめぐっては排他主義に 対する批判の払拭(ふっしょく)について議論されてきたが、スイス経 済を弱体化させ、SNBの権限の低下につながりかねないとの懸念も広 がっている。

ザンクトガレン大学のパトリック・エムメネガー教授(比較政治経 済学・公共政策学)は「これらの提案が可決されれば、スイスは転機を 迎えるだろう」と指摘した。

投票所はチューリッヒ時間30日正午(日本時間午後8時)までに閉 じられる。最終的な結果が発表されるのは同日遅くで、政府は記者会見 を予定している。

スイスではここ数年、「ミナレット」と呼ばれるイスラム教寺院の 尖塔の建設禁止や企業幹部報酬の抑制、最低賃金をめぐる提案など、国 民投票で是非を問うケースが急増。一部では、直接民主主義の特権が乱 用されているとの見方も出ている。

原題:Swiss Vote on Game-Changer Proposals on Gold Hoard, Immigrants(抜粋)

--取材協力:Kevin Costelloe.

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