NY外為:ドル指数が5年ぶり高水準、石油関連通貨が下落

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ニューヨーク外国為替市場ではドル 買いが優勢。ドル指数は5年ぶりの高水準となった。石油輸出国機構 (OPEC)が前日に生産目標の据え置きを決定したため、原油安が米 経済を下支えるほか、資源国通貨を圧迫するとの見方が強まった。

米国の景気見通しが明るく、利上げが近づいているとの見方からド ルは今月、堅調に推移している。原油相場が大幅に下げているにもかか わらず、OPECが生産目標を日量3000万バレルで据え置いたため、豪 ドルやノルウェー・クローネ、カナダ・ドルが下げた。円やロシア・ル ーブル、ブラジル・レアルも安い。

みずほ銀行のストラテジスト、シレーン・ハラーリ氏(ニューヨー ク在勤)は「OPECのニュースやエネルギー価格、米経済指標が他の 地域よりも堅調なことを背景にドル選好の動きが強まっている」と述べ た。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.6%上げて1106.90 と、2009年3月以来の高水準。月間ベースでは5カ月連続の上昇とな り、13年3月以降で最長の上昇局面。

ドルは対円で前日比0.8%高の1ドル=118円63銭。対ユーロで は0.1%高の1ユーロ=1.2452ドル。円は対ユーロで0.7%安の1ユーロ =147円72銭。

円は今月、ドルに対して5.3%安と、5カ月連続で下げた。ユーロ も対ドルで2010年以降で最長の5カ月連続安。

OPEC

OPECが前日に供給過多の緩和に向けて行動しなかったため、資 源国通貨はこの日下落した。ニューヨーク原油は10%安の1バレル =66.15ドル。

モントリオール銀行の世界為替戦略責任者、グレッグ・アンダーソ ン氏は「原油70ドル割れの影響は大きい。原油価格がここまで下げる と、金融市場を混乱させ、中期的には地政学的な混乱につながり得ると 市場は考えるだろう。そのような場合、ドル保有が好ましい」と語っ た。

ルーブルは3.6%安の1ドル=50.4085ルーブルと最安値を更新し た。月間では約5年ぶりの大幅安。

ロシアのシルアノフ財務相は今週、制裁と原油相場の影響により1 年間に最大で1400億ドルを喪失していると発言した。

ドルに対してブラジル・レアルは1.4%、豪ドルは0.5%それぞれ下 げた。ノルウェー・クローネは1.5%安の1ドル=7.0304クローネ。一 時は5年ぶり安値を付けた。

カナダ・ドル

カナダの第3四半期の経済成長率が2.8%と、予想を上回ったもの の、カナダ・ドルは米ドルに対して0.8%安の1米ドル=1.1416カナ ダ・ドル。

ソシエテ・ジェネラルのグローバルストラテジスト、キット・ジャ ックス氏(ロンドン在勤)は「産油国はいずれも苦戦している」と指 摘。米国では「原油安は消費者や経済にとって一助となる。しかし同時 に、物価がさらに抑制されるとの見通しが初回利上げの時期をめぐる議 論に影響するのは間違いない」と話した。

円は対ドルで4日ぶりに下落。全国コア消費者物価指数(CPI、 消費増税の影響を除く)は3カ月連続で伸びが鈍化した。

日本の2年債利回りは初めてマイナスとなり、10年債利回り は0.415%と、2013年4月以来の水準に低下した。

原題:Dollar Reaches 5-Year High as Oil-Linked Currencies Fall on OPEC(抜粋)

--取材協力:小宮弘子、Netty Ismail、Kevin Buckland、Anchalee Worrachate.

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