福山民主政調会長:1ドル=95-110円が妥当水準-インタビュー

民主党の福山哲郎政策調査会長は、 ドル・円相場の妥当な水準は1ドル=95円から110円程度との見方を示 した。過度な円安は、急激な物価上昇を招き、実質賃金を減少させると して、日本銀行には「柔軟な金融政策」の必要性を訴えた。

福山氏は25日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、ド ル・円相場に関して「105円とか110円まではプラスの要素が大きいとい うのは認める」と指摘。妥当な水準に関しての質問に「95円から110円 くらいまでだ」と語った。

ドル・円相場は26日午前9時15分現在、1ドル=117円台後半で推 移している。福山氏は円安がさらに進行している現状について「スピー ド感の速い円安で企業収益が落ちている中小企業がたくさんある」と分 析し、賃金を上げる「余力が企業にあるのか」と疑問を呈した。

民主党が衆院選で掲げるマニフェスト(政権公約)は、自民党政権 下で実質賃金が15カ月連続のマイナスを記録している、と指摘。経済政 策の柱の一つに「国民生活に十分留意した柔軟な金融政策」への転換を 掲げている。自民党が25日に公表した政権公約では、「物価安定目標 2%の早期達成に向け、大胆な金融政策を引き続き推進」すると明記し ている。

福山氏は1962年生まれの52歳。同志社大学卒業後、大和証券や松下 政経塾を経て、98年の参議院選挙で初当選。2009年の鳩山由紀夫内閣で 外務副大臣に、翌年の菅直人内閣で内閣官房副長官を務めた。

日銀

日本銀行は先月31日の金融政策決定会合で追加緩和を決定。9人の 委員のうち、民間出身の4委員が反対票を投じていた。

福山氏は日銀の判断について「消費税を上げる条件整備として2段 目の追加緩和をしたと思うが、政府は受け止めなかった。その分円安が 進んでいる」と指摘。その上で「政府と日銀総裁の間でギャップが生ま れているという印象をマーケットに与えていることは円の信認から言っ て良いことではない」と話した。

今後の金融政策については「これだけの異次元緩和をしている状況 で、モルヒネが効きすぎているので、急激に閉める訳にはいかない。し かしインフレ率が目標に足りないからと言ってさらに進めれば円安が進 むので、そこは柔軟に対応しなければいけない」と話した。

景気条項

安倍晋三首相は税率10%への消費増税の1年半延期するための法改 正にあたっては、景気次第で増税を停止する「景気条項」を削除する考 えを示している。

福山氏は景気条項の削除について「財政規律を考えていますよ、と いう政権側のパフォーマンス」と批判。輸出が伸びなかったこと、急激 な円安、4月の消費増税による反動減からの回復の鈍さなど「多くの点 で読み違えがあった。そのことに謙虚にならなければいけないのに、逆 に景気条項を外すというのは乱暴ではないか」と存続を訴えた。

福山氏は「社会保障財源の安定性と将来世代に借金のツケを回さな いということで消費税を上げることは必要」と指摘するが、延期につい ては賛同している。ただ、延期の期間や最終的な上げ幅については明言 を控えた。

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