中曽日銀副総裁:大規模緩和で意図-リスク資産高など

日本銀行の中曽宏副総裁は25日午 後、都内で開かれたパリ・ユーロプラス主催のフォーラムで講演し、 「リスク資産価格の上昇やボラティリティ低下といった市場の動きは非 伝統的な緩和策の意図するものと言える」との見解を示した。

日銀が公表した講演の和訳によると、中曽氏は「大規模な金融緩和 は確かに金融市場に対し大きなインパクトを与えており、市場の動向を よく見ていかなければならない」との考えを示した上で「市場機能が深 刻に阻害されている様子はみられていない」と語った。

中曽氏は、ポートフォリオの再構成でさまざまなリスク・プレミア ムを縮小させることが量的・質的金融緩和の波及経路として期待されて いると述べた。ただ、利回り追求の動きが自己実現的なサイクルに入る と市場や経済を不安定化させるリスクがあるために、過熱感が生じてい ないかどうか注視していく姿勢を示した。

市場のマイナス金利については、「投資家がマイナス金利を受け入 れるもっともな理由がある」とした上で、国債先物の取引高が緩和導入 以降、「さほど変化していない。影響はさほど受けていない」との認識 を示した。

一方で国債市場の機能で「楽観的になれない理由もある」とした上 で、新発債の借り入れが困難な場合や経済・物価情勢といったファンダ メンタルズよりももっぱら金融政策に注目が集まっている点を挙げた。 中曽氏は「市場をモニターするに当たって心に留めておくべき論点だ」 と述べた。

さらに「金融政策の意図した効果と金融市場の機能とのトレード・ オフが生じるのは避けがたい側面がある」としながらも、副作用を極力 少ないものにするために「市場との不断の対話が何より重要だ」と語っ た。

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