石油ブームでカウボーイ不足、給与格差で人材流出-カナダ

カナダの石油ブームによりガソリン 価格がどの程度下落するかについて関心が高まっている。しかし、石油 ブームによってハンバーガーやステーキも値上がりしていることに気付 いている人はそう多くないかもしれない。

カナダの農場や牧場の大半がある大平原諸州でエネルギー投資が拡 大し、国内の原油生産は過去最高水準に増加。ガソリン小売価格は3年 ぶりの安値に下げた。これによりリグ(掘削装置)やパイプ操業関連の 労働者の給与が畜産業を60%余り上回り、カウボーイや牛肉処理施設で 勤務する人々が石油業界へと移っている。

牛海綿状脳症(BSE)や干ばつ、洪水の影響で既にここ10年間、 縮小している畜産業界が労働力不足によって苦境に陥っている。世界8 位の牛肉輸出国であるカナダの牛飼育数は21年ぶりの低水準に減少。牛 肉供給が非常に逼迫(ひっぱく)しているため、米会員制卸売り最大 手、コストコ・ホールセールは米国産牛肉の購入を増やしている。米国 では牛肉価格が過去最高値に達している。

サスカチワン州で1910年から家族保有するティム・スチュアートさ ん(57)の牧場では4000頭を飼育。人手が4人分不足しており、牧場の 売却も検討している。 「労働者を見つけるのは不可能だ。高額の給与 を支払う雇い主がいれば、われわれは身を引くことになるだろう」とス チュアートさんは話す。

原油と牛肉のカナダ最大の産地であるアルバータ州の政府が昨年実 施した調査によると、畜産業界で勤務する労働者の年収は4万4870カナ ダ・ドル(約470万円)。石油業界の7万3105カナダ・ドルが63%上回 る。

原題:Oil Boom Triggering Cowboy Shortage Across Canada: Commodities (抜粋)

--取材協力:Robert Tuttle.

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