米国債:上昇、一時の下げから反転-2年債入札で需要が堅調

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米国債相場は上昇。一時は軟調に推 移していたが、2年債入札(発行額280億ドル)は需要が過去の平均を 上回ったことを受け、堅調に転じた。

2年債入札では投資家の需要を測る指標の応札倍率が3.71倍と、昨 年12月以来の高水準。過去10回の平均は3.36倍だった。ブルームバーグ がプライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)を対象に実施し た調査では、今回の入札の評価は5段階のうち最高の「5」だった。25 日発表の7-9月(第3四半期)米国内総生産(GDP)改定値では、 伸びが速報値から下方修正されると見込まれている。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「入札は堅調だった」と 評価。「全ての項目がしっかりした数字だったようだ。米国債は上昇し 始めている。大半は相対的な評価が影響している。他国の国債と比較し てみればそれが分かる」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、既発2年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)下げて0.50%。一時0.52%に上げた。同年債(表 面利率0.375%、2016年10月償還)価格は99 25/32。7年債利回りは1 bp低下の2.01%。一時は2.05%に上げた。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大手のICAPを通じた米 国債取引高は2190億ドルに減少。年初来の1日当たり平均は3300億ド ル。

2年債入札での最高落札利回りは0.542%と9月以来の高水準。入 札直前の市場予想は0.551%だった。

米国債の需要

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トーマス・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は 「多くの市場参加者は年末まで現金を置いておく場所を探しており、需 要はさまざまな分野で見られる」と指摘。「規制問題に対応する銀行が 引き続き買いを入れている。また主要7カ国(G7)の中で米国は短期 債も長期債もなお最も割安であり、それが海外から買い手を呼び込んで いる」と分析した。

中国の利下げや日欧の金融緩和策を受けて世界的な景気減速への懸 念が広がる中、米国債はこのままいけば月間ベースで続伸となる。ブル ームバーグ米国債指数は今月初めから21日までに0.3%上昇している。

米10年債と主要7カ国(G7)の国債との利回り差は88bpと、9 月以来で最大に拡大。クレディ・スイス・グループは、欧州中央銀行 (ECB)が来月の政策決定会合で資産購入を拡大させる可能性がある としている。

落ち着いたインフレ

GMPセキュリティーズの債券戦略担当ディレクター、エイドリア ン・ミラー氏は「利回りは低下し、インフレやインフレ期待に関するニ ュースは落ち着いた内容だ。また金融当局の動きにも変わったことはな く、市場の利上げ観測にも変化はない。こうした状況がこの利回り水準 を支えている」と述べた。

財務省はあす、5年債(発行額350億ドル)と2年物変動利付債 (同130億ドル)の入札、26日に7年債(同290億ドル)の入札を実施す る。

ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査によれば、第3四半 期の実質GDP(改定値)は3.3%増と、10月発表の速報値(3.5%増) からの下方修正が見込まれている。

原題:Treasuries Gain Amid Above-Average Demand at Two-Year Note Sale(抜粋)

--取材協力:Daniel Kruger.

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