NY外為:円が下落、金融緩和で逃避需要が後退-ユーロ上昇

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ニューヨーク外国為替市場では円が 対ドルで下落。7年ぶり安値近辺となった。主要国の中央銀行が金融緩 和策を実施していることから、円など低利回りの安全資産の需要が後退 した。

ユーロは対ドルで上昇。欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メン バー、バイトマン・ドイツ連邦銀行総裁はユーロ圏での国債購入には 「法的に高いハードル」があると指摘した。ブラジルのルセフ大統領が 財務相人事を発表しなかったため、レアルは下落。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は「対円でのドルは再び高値に迫っている。マク ロを材料とした取引としては、なお勢いの強いものの一つだ」と述べ た。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前営業日比0.4%安 の1ドル=118円27銭。20日には118円98銭と、2007年8月以来の安値を 付けていた。対ユーロではこの日、0.8%下げて1ユーロ=147円15銭。 ユーロは対ドルで0.4%上げて1ユーロ=1.2442ドル。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、円は月初から5%安 と、下げが最もきつい。次いで韓国ウォンが3.9%下落している。一 方、ニュージーランド・ドルは0.9%高。

年初来では米ドルが主要16通貨全てに対して上昇。円は年初か ら11%安。

ロシア・ルーブルはこの日、対ドルで1.6%高の1ドル=44.9970ル ーブル。月初からの下げは4.6%安に縮小した。

レアル

ブラジル・レアルは1.2%安の1ドル=2.5461レアル。21日にはジ ョアキン・レビ元財務局長が財務相に就くとブラジル紙フォリャ・ジ・ サンパウロ(オンライン版)が伝え、レアルは上昇していた。

コレパルティ・コレトラ・デ・カンビオのトレーダー、ジョアオ・ パオロ・デ・グラシア・コレア氏は「ルセフ大統領の党が財務相に別の 人材を推して圧力を掛けているとの憶測がある。大統領の発表に時間が 掛かっていることはレアルには良い材料ではない。今週は値動きが非常 に荒くなるだろう」と述べた。

ユーロは対ドルで3営業日ぶりに上昇した。ドイツのIfo経済研 究所がまとめた11月の独企業景況感指数は104.7と、10月の103.2から上 昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト41人の調査中央 値では103.0への低下が見込まれていた。

「来年末までに125円」

コメルツ銀行のシニア通貨ストラテジスト、ピーター・キンセラ氏 (ロンドン在勤)は景気刺激策により「リスク資産は引き続き支援され るはずで、必然的に円は軟化する」と指摘。「円は対ドルで恐らく来年 末までに125円に下落するだろう。主な材料は日銀の追加緩和と米金融 政策正常化の組み合わせだ」と語った。

円は安倍晋三首相が衆院を解散し、消費増税を先送りする姿勢を表 明したことを背景に下落。17日に発表された7-9月期の日本の実質国 内総生産(GDP)速報値は2四半期連続のマイナス成長を記録した。

アマースト・ピアポイント・セキュリティーズのグローバル・スト ラテジスト、ロバート・シンチ氏は「成長のかい離と政策のかい離に基 づいた取引がなお主流だ」と指摘。「日本から公的、および民間資金の 両方が流出しており、それが引き続き円安につながっている」と語っ た。

原題:Yen Falls as Stimulus Curbs Hunger for Haven Assets; Euro Gains(抜粋)

--取材協力:Netty Ismail、Vladimir Kuznetsov、Paula Sambo、Anchalee Worrachate.

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