債券は続伸、世界的な緩和の流れや日銀オペが支え-40年入札に警戒感

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債券相場は続伸。中国人民銀行の利 下げなど世界的な金融緩和の流れに加え、日本銀行の国債買い入れオペ による需給引き締まり観測を背景に買いが優勢となった。

長期国債先物市場で中心限月の12月物は前営業日の21日終値比5銭 高の146円50銭で開始した。午後に水準切り上げ、一時は146円62銭と日 中取引で10日以来の高値を付けた。終値は15銭高の146円60銭だった。

日本相互証券によると、新発10年物国債の335回債利回りは、21日 午後3時時点の引値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.45%と、10日 以来の低水準で始まり、その後も同水準で推移した。

メリルリンチ日本証券の大﨑秀一債券ストラテジストは、中国人民 銀行が21日に政策金利を引き下げたことや、欧州中央銀行(ECB)の ドラギ総裁の発言を受けて市場ではユーロ参加国の国債購入期待が高ま っているとし、「世界的に緩和的な政策スタンスで債券はしっかり」と 説明した。「日銀の国債買い入れで需給も引き締まり、7-20年程度の 年限で利回りは安定的に推移しそう」と話した。

24日の欧州債券相場は上昇。スペイン10年債利回りが初めて2%を 割り込んだほか、フランスやイタリアなどの国債利回りも過去最低を付 けた。ECBが12月4日の次回会合にもユーロ参加国の国債購入を決め るとの観測が広がっている。米債相場は小幅続伸。2年国債入札が堅調 な結果となり、長期債にも買いが広がった。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、金曜日と月曜日の海外 市場は総じてリスクオンだが金利が低下しており、材料として力不足と 指摘。日銀追加緩和後の日本国債相場は独自の需給要因で動いている感 が強く、海外市場動向やファンダメンタルズへの感応度は落ちているた め、ECBの追加緩和や120円ドル台への円安など「よほど強いインパ クトのある材料でないと日本国債には影響を与えづらい」と言う。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ3本の結果によると、 残存期間1年超3年以下の応札倍率は2.44倍、3年超5年以下は2.43 倍、物価連動債は3.57倍と、いずれも前回から低下した。

財務省はあす26日に40年利付国債入札を実施する。前回の7回債と 銘柄統合するリオープン発行となり、表面利率(クーポン)は1.7%に 据え置かれる見込み。発行額は前回債と同額の4000億円程度。

40年物の7回債利回りはこの日、1bp低い1.55%に低下してい る。10月31日の日銀追加緩和で国債買いオペが増額されたことを受け て1.8%台から水準を大きく切り下げ、一時は1.485%まで低下。その後 は1.5%台に乗せている。

市場では前週行われた20年債入札が低調な結果となったことから、 同じ超長期ゾーンの40年債入札に対する懸念が出ている。野村証の松沢 氏は、40年債入札について、「他のゾーンと比較してディーリング需要 が見込みづらく警戒感がある」と言う。

UBS証券の井川雄亮債券ストラテジストは、たとえ入札結果が軟 調なものになったとしても、その後の金利上昇リスクは限定される公算 が大きいとみる。「先週の20年債入札後と同様に、金利は比較的早い段 階で低下に転じるだろう。ボラティリティが落ち着くにつれて、日銀の 買い入れ増額の影響が徐々に浸透してくることも想定すれば、年度末へ 向けて金利水準が徐々に切り下がってゆく事も想定される」と言う。

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