欧州債:軒並み上昇、仏伊など利回り最低-ドラギ総裁発言で

21日の欧州債市場ではユーロ参加国 の国債相場が軒並み上昇。アイルランドとイタリアの国債利回りは過去 最低となった。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がインフレ見通し が一段と悪化した場合、資産購入の幅を広げる方針を示したことがきっ かけ。

フランスやオーストリアの10年債利回りも過去最低を記録。ドラギ 総裁の発言は、ECBがソブリン債を購入し本格的な量的緩和(QE) に踏み切るとの観測を強めた。ECBは既にカバード債を購入し、この 日は資産担保証券(ABS)を買い始めた。スペインとポルトガルの国 債も値上がりした。

DZ銀行(フランクフルト)の調査アナリスト、フェリックス・ヘ ルマン氏は「もはや資産購入プログラムの幅が広がるかどうかという問 題ではない。いつ実行されるかだ」と指摘。「現在の措置で十分な効果 がない場合はECBが購入を広げると強調する発言が、相場をもう一段 押し上げた」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時38分現在、イタリア10年債利回りは前日比9 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.21%。一時 は2.207%まで下げた。同国債(表面利率2.5%、2024年12月償還)価格 は0.81上げ102.66。アイルランド10年債利回りは1.478%まで低下し た。

フランス10年債利回りは一時3bp低下の1.109%と、ブルームバ ーグが1990年にデータを取り始めて以来の最低。オーストリア10年債利 回りは0.941%を付けた。

ドラギ総裁はフランクフルトでの会議で、「インフレ率とインフレ 期待をできるだけ早く高めるためにしなければならないことをする。物 価安定というECBの責務がそれをわれわれに要求するからだ」と発 言。さらに「成長とインフレを健全な軌道に戻す政策の組み合わせがあ る」とし、「これを達成するために現在の軌道で政策が不十分である場 合やインフレ見通しに対する一段のリスクが顕在化した場合は、取り組 みを強化し、資産購入の規模とペース、構成を必要に応じて変更するこ とで中銀が介入する経路の幅をさらに広げる」と述べた。

スペイン10年債利回りは一時9bp低下し、過去最低の2.01%とな った。同年限のポルトガル国債利回りは13bp下げ3%と、10月13日以 来の低水準。ドイツ10年債利回りは3bp低下の0.77%。

原題:Draghi Stokes Bond Gains With Record Yields From France to Italy(抜粋)

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