金持ち脅かすスイスの国民投票、優遇税制撤廃で「天国」消滅も

スイスのジュネーブのおしゃれな通 りリュー・デュ・ローヌで雨の中、活動家らが富裕外国人を優遇する税 制の撤廃を呼び掛けている。

シルクハットに毛皮のコート、サングラスといういでたちの左派政 党のメンバーたちが、152年の歴史を持つこの制度を痛烈に風刺する。 富裕外国人が州政府と交渉して一括払いをすると所得税を免除されると いうシステムだ。「金持ちに税金かけるな」「タックスヘブン(租税回 避地)をなくすな」などのプラカードを持った40人ほどが先週の土曜、 偽の1000スイス・フラン札を買い物客らに配った。

すぐ先のプラース・デュ・モラールのカフェ・デュ・ソントルに入 っていく客たちの無関心ぶりを見る限り、30日の国民投票の前にもう勝 負がついているようにもみえる。投票は「forfait(パッケージ)」と 呼ばれる税制の是非を問う。主にフランス語圏で採用されているこの税 制を廃止すれば、ジュネーブなど対象の地域から富裕な外国人が逃げ出 し、銀行の収入やスイスの雇用が失われると、バンカーや政府は論じ る。

Forfaitの適用を受ける人々に助言する法律事務所ウィザーズのス イス責任者、ジャスティン・マルコビッツ氏は「ジュネーブは何十年も の間、富裕な個人の海外移住先として最も魅力ある街だった。その理由 の大半はForfaitだ」と語った。

F1チャンピオンのセバスチャン・ベッテルやロシアの富豪ビクト ル・ベクセルベルグ氏ら5000人余りが優遇税制の恩恵を受けている。左 派政党はこれによっての所得税率が1%未満になると試算している。19 日のgfsドット・ベルンの世論調査では46%が撤廃反対、42%が賛 成、12%が未定だった。調査は1412人を対象に実施。誤差率はプラス・ マイナス2.7ポイント。

原題:Swiss Vote to Abolish Tax Break for Rich Threatens Haven Status(抜粋)

--取材協力:Catherine Bosley.

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