日本株は続伸、総選挙後の政策推進期待強い-紙パ、石油上げ

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東京株式相場は続伸。衆院がきょう 午後に解散、総選挙後の政策推進期待や株価の先高観が根強く、午後後 半の取引で持ち直した。印刷用紙の来春再値上げの可能性が一部アナリ ストから指摘されたパルプ・紙株が上げ、国際原油市況の反発を受け鉱 業、石油株も高い。増配観測のカシオ計算機など精密機器株も堅調。

TOPIXの終値は前日比2.54ポイント(0.2%)高の1400.18と4 日連続で上げた。日経平均株価は56円65銭(0.3%)高の1万7357円51 銭。

岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは、「過熱感 と3連休控え、麻生太郎財務相の円安けん制発言で午前は売り込まれた が、いよいよ選挙モードに入ったことが反転のきっかけになった」と指 摘。投資家らは、「アベノミクスを前向きにみている」と言う。

この日の日本株は、午前の取引で日経平均は一時192円安まで下げ 幅を広げた。ユーロ圏経済統計の低調や為替の円安一服、テクニカル指 標からみた過熱感などから持ち高整理の売りが先行。東証1部の上昇・ 下落銘柄数の百分比である騰落レシオは前日時点で122%と、過熱圏 の120%以上にあった。

英マークイット・エコノミクスが20日に発表した11月のユーロ圏の 製造業とサービス業を合わせた総合購買担当者指数(PMI)速報値 は、51.4と前月の52.1から低下し、1年4カ月ぶり低水準。これをきっ かけに海外為替市場で円の買い戻しが優勢となり、さらにきょう午前の 閣議後会見で、麻生財務相が「円の下がり方のスピードのテンポは速過 ぎる」とし、円安・円高の急激な変動は「歓迎すべきではない」と発 言。ドル・円が一時1ドル=117円36銭と、前日の119円に迫る水準から 円高方向に振れたことで、株価は下げ足を速めた。

アベノミクスの是非問うと首相

ただ、その後は下げ渋り、午後後半にはプラス圏に浮上。衆院は21 日午後に解散し、12月2日公示、14日投開票に向け事実上の選挙戦がス タートした。安倍晋三首相はきょう午後6時から会見する。

安倍首相は衆院解散直後の党会合で、「私たちが進めてきたこの経 済政策をしっかりと前に進めていくべきかどうか、この政策が間違って いるのか、正しいのか、選挙戦を通じてしっかりと訴えていこう」と述 べた。

東証1部33業種は紙パ、鉱業、石油・石炭製品、水産・農林、倉 庫・運輸、鉄鋼、精密、空運など24業種が上昇。紙パについて、野村証 券では2015年に向けた業界見通しリポートで、印刷用紙の来春再値上げ の可能性や日本製紙など洋紙系銘柄の低PBRを指摘した。鉱業、石油 株の上昇は20日のニューヨーク原油先物が4日ぶりに反発したことがプ ラス材料。これに対し卸売、繊維、非鉄金属、情報・通信、輸送用機 器、医薬品、建設、小売など9業種は安い。

売買代金上位では、ディズニーキャラクターが多数登場するスマー トフォン向けの牧場シミュレーションゲームを12月に配信するマーベラ スが急騰。ケネディクス、ファナック、川崎重工業、JFEホールディ ングス、ニコン、日本航空、信越化学工業も高い。半面、サクサホール ディングス、東レ、三菱商事、伊藤忠商事、NTTドコモ、村田製作 所、アステラス製薬は下げた。東証1部の売買高は25億1705万株、売買 代金は2兆4959億円。値上がり銘柄数は1047、値下がりは640。

--取材協力:Kana Nishizawa.

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