原油安、現物商品取引する銀行のリスク要因に-米上院報告書

原油価格が夏季に付けた高値か ら31%下落したことは、銀行にとって現物商品を取引する際のリスク要 因の一つになるとの見方が、米上院の報告書で示された。

上院常設調査小委員会の米金融機関による現物商品関連事業に関す る報告書によれば、米連邦準備制度理事会(FRB)から2008年9月 に1073億ドル(現在のレートで約12兆7000億円)を借り入れた米モルガ ン・スタンレーは10年時点で最大1230万バレル、約9億7900万ドル相当 の石油在庫を保有していた。このような在庫保有は、価格下落の可能性 があるため金融機関にとってリスク要因となる。

報告書は「14年9-10月に原油価格が1バレル当たり約100ドルか ら80ドルへと20%下落したことで、現物在庫のドル建て価値が直ちに低 下し、石油の輸送・供給契約に関連する経済的側面に支障が出ている」 と指摘している。

モルガン・スタンレーが10年にFRBに送付した書簡によると、同 行は1984年に原油、85年に石油製品の取引を開始。石油会社などから経 験豊富なトレーダーを採用し、その後、ターミナルで原油と石油製品を 貯蔵しタンカーで輸送する企業を複数買収した。現在は現物石油事業か らの撤退を目指している。

原題:Oil Price Drop Exposes Risk for Banks With Physical Commodities(抜粋)

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